歌舞伎にもなっている著名な人情噺。この日に自殺した友人の、俳優・田宮次郎の話題をマクラで語っている。

そそっかしい殿様と、それに輪をかけて粗忽な家老の三太夫。松を曳かせようと読んだ植木屋に酒をご馳走していると…

由井正雪の乱を扱った講釈を、談志が落語として演じた。談志十八番で、話芸による活劇エンタテインメントと言える。

吉原に居続ける若旦那を連れ戻しにやった番頭も鳶の頭も、一向に戻ってこない。そこで飯炊きの清造が迎えに行くが・・・

売れなくなった女郎のお染は、心中で死に花を咲かせようと貸本屋の金蔵を誘うが、思い直して金蔵だけ海へ突き落す

収録された3本は、それぞれ借り手も杢兵衛もキャラ違うが、この回の借り手は明るい。演出の違いを較べるのも、聴きどころ。

マクラで落語の愚痴や幽霊の話を振って本題へ。借り手へ語る杢兵衛の怪談噺は、2年前と同じでクサさを増していく。

本妻も妾も円満で交互に泊まり歩く大家の旦那。二人から先方に行ってあげてと言われ、夜中行ったり来たりする羽目に。

前回この演目を掛けてから3年後の高座。3年の間に展開の無駄を省いた形になって、なぜか示談金が三百両に上がっている。

店子の杢兵衛は、長屋の空家に借り手が付くのを阻止しようと、お化けが出ると脅して、借りに来た男を次々と追い払う。

口減らしで相撲に出された長吉。あまりの大食いに入門した武隅親方にも追い出され、最期に大飯を食らって死のうと・・・

名奉行・大岡越前守の裁きを描く講釈「大岡政談物」のひとつ。八五郎と大家、あこぎな質屋・徳力屋を越前はどう裁くのか？

博打好きで借金まみれの長兵衛。娘のお久が身を売った50両を、金を盗まれ大川へ身投げしようとした文七に渡してしまう。

八五郎も熊五郎も、慌て者同士。浅草で行き倒れを見た八五郎は、弟分の熊だと言い張り長屋から、熊を連れ戻る。代表的粗忽噺。

講釈の「幡随院長兵衛」から派生した「小紫権八」「白井権八」から浪曲ネタになったもので、当時は談志の独断場だった。

元は上方の「口合小町」。亭主が吉原で浮気をして帰ってこないとご隠居に愚痴ると、在原業平の喩えを挙げて諭すのだが・・・

言葉遊びの原点のような噺。八五郎とご隠居が、季題を出して俳句の応酬を始める。あまりの駄作を聞かされ隠居は辟易。

幇間の一八が、若旦那から寺以外で山号に寺号を付けられたら1つ言うごとに50銭やろうと言われ、俄然張り切るが・・・

与太郎を心配した伯父さんが、商売を覚えさせようとかぼちゃ売りに行かせたら、掛け値なしで売りさばいて帰ってきた。

大店のどうらく息子の吉原通いをやめさせるため、二階に吉原を作ってしまった。若旦那は大喜びで、二階に入り浸るが。

講釈。「幡随院長兵衛」の一部を独立させた噺。芝居小屋で長兵衛の身内と旗本・白柄組が大喧嘩になるが、決着は如何に？

関西では「兵庫船」。談志は後年「鮫講釈」と改めた。船が鮫に襲われ、狙われた講釈師がこの世の名残りに講釈を語り始める。

小言ばかりの大家の幸兵衛。店を借りに来た豆腐屋へも仕立屋へも、店は貸さずに小言を言って追い返してしまった。

四代目桂米圑治の新作で、談志は原作に忠実にオチまで語っている。次々と代書を頼みにくる変な客に代書屋は右往左往。

医者が、疝気の虫は蕎麦が大好物で唐辛子が苦手、という夢を見る。良いことを知ったと、張り切って疝気治療の往診へ。