
一つ身の着物(小学館の名作文芸朗読)
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ナレーター:
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津久井 裕子
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著者:
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壺井 栄
このコンテンツについて
私たち夫婦は、姪の正子を小さい時から自分の子として育ててきた。正子が二十三になった時、生後一年で孤児となった右文という赤ん坊を引き取ることになる。正子は弟ができたと思って可愛がると言う。赤ん坊を迎えに行った帰り道、可愛いとも、可愛らしいとも思えない私は薄情だと思う。茶の間で怯える赤ん坊は、子守唄を聞くとすぐに眠りについた。二十年ぶりに歌う子守唄は、正子の時と同じだった。Public Domain (P)エイトリンクス
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文科省留学生として派遣された夏目漱石。この2つの随筆には、そのロンドン(倫敦)滞在中での抱腹絶倒の漱石の姿がある。下宿の巨躯の婆さんに半ば命令されて自転車を始めるも、乗りこなすのに四苦八苦。坂道を猛スピードで駆け下りて板塀に激突したり、青年伯爵らと出かけたものの暴走して毒づかれたりと、漱石の悪戦苦闘ぶりを描く『自転車日記』。洋書を買い込むべく、滞在費をぎりぎりに切り詰め安下宿に住むが、知ったかぶりの説教をする夫人や、のべつしゃべりまくる使用人の女、下宿の主人夫婦と家主との大喧嘩などに閉口しながらも、彼らに頼られていく様子を描く『倫敦消息』。英国留学中に深刻なノイローゼになったと言われる漱石とはまるで別人の、留学生活を楽しむ生き生きとした漱石がここにはいる。(C) wis
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新美南吉(にいみ なんきち、愛知県生まれ、1913年 - 1943年)。童話と童謡の児童雑誌『赤い鳥』の作家のひとり。『ごん狐』『手袋を買いに』などが代表作であるが、結核のため29歳の若さで亡くなった。
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