
蟲愛づる姫君 虜囚の王妃は夜をしのぶ
(小学館)
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著者:
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宮野 美嘉
このコンテンツについて
毒蟲と蠱毒をこよなく愛する変わり者の「蟲愛づる姫君」こと李玲琳。彼女と魁国の国王・楊鍠牙との結婚生活は、八年を経て双子の王子と王女にも恵まれ、意外にも現在進行形で順調かつ円満だ。
ある日のこと。魁の王宮に故郷・斎帝国から使者がやって来た。飛国と同盟を結ぶために会談の場をもうけるが、そこへ玲琳も同席して欲しいというのだ。飛は斎にも劣らぬ由緒と広大な領地をもつ大国で、第一王子の榮覇はかつて、すでに人妻だった玲琳に熱烈にアプローチを仕掛けてきた因縁深い人物。斎の女帝にして最愛の姉である彩蘭の頼みということもあり、玲琳は会談の立ち会い役を二つ返事で引き受けるが、事前調査のつもりで榮覇のもとへ送った蠱は、何者かによって無残にも引き裂かれてしまう。ことここに至って異変を察した玲琳は、同盟締結劇の裏に不穏な動きがあると知りながら、夫の鍠牙とともに旅立つ。が、その道途で一行は謎の蠱師率いる一団に襲われてしまう。どうやら彼らは飛国側の人間で、今回の同盟に反対する勢力のようなのだが……。
©2021 Mika Miyano (P)2025 小学館