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「空気」の研究

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「空気」の研究

著者: 山本 七平
ナレーター: 柏野 昌俊
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このコンテンツについて

昭和52年の発表以来、40年を経ていまだに多くの論者に引用、紹介される名著。 日本には、誰でもないのに誰よりも強い「空気」というものが存在し、人々も行動を規定している・・・。これは、昨今の政治スキャンダルのなかで流行語となった「忖度」そのものではないか! 山本七平は本書で「「空気」とはまことに大きな絶対権を持った妖怪である。一種の『超能力』かも知れない。」「この『空気』なるものの正体を把握しておかないと、将来なにが起るやら、皆目見当がつかないことになる。」と論じている。それから40年、著者の分析は古びるどころか、ますます現代社会の現実を鋭く言い当てている。「空気を読め」「アイツは空気が読めない」という言葉が当たり前に使われ、誰もが「空気」という権力を怖れて右往左往している。そんな今こそ、日本人の行動様式を鋭く抉った本書が必要とされている。 『「水=通常性」の研究』『日本的根本主義(ファンダメンタル)について』と続き、日本人の心の中にかつても今も深く根ざしている思想が明らかにされていくのは圧巻。 日本人に独特の伝統的発想、心的秩序、体制を探った、不朽の傑作。©山本 七平 (P)2019 Audible, Inc. 政治学

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「山本七平賞」で山本七平を知る

お恥ずかしながら山本七平さんのことは存じませんでした。変な話『進化思考』(太刀川英輔著)で「山本七平賞」を知り、調べると過去の受賞者(書籍)も選考委員も錚々たる方々だったので、本書を読んだ次第です。
昭和50年代に書かれたものですが時間差を感じず、「コロナ禍でも同じことあったな…」「今でもあるな…」「俺たち日本人は変わらないな…」と少し感慨深くなってしまいました。
また本書に出てくる「虚構」で『サピエンス全史』(ユバル・ノア・ハラリ著)を思出し、その30年前に日本人がこの本を書いていたことに軽い衝撃も感じました。もっと山本七平さんの本を読んでみたいです。audibleさんよろしくお願いします。

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期待値が高すぎたか…

この本は、日本の無責任体質を喝破した本として、半ば伝説的に語られてきたものだが、空気に支配される構造の核心に触れる部分はほんの一部だ。むしろ当時、筆者の問題意識についてのエッセイであり、エピソードの中には、今日ではあまり的確でないものなどや、使われなくなったカタカナの多様など、首をひねる部分も多かった。ただし、その核心(空気と忖度による支配と水を差す者の排除)は現在、当時よりもはるかに強くなっている点で、一読の価値はある。

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