『ムーンナイト・ダイバー』のカバーアート

ムーンナイト・ダイバー

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ムーンナイト・ダイバー

著者: 天童 荒太
ナレーター: 白川 周作
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このコンテンツについて

震災から四年半が経った地で、深夜に海に潜り、被災者たちの遺留品を回収するダイバーがいた。男の名前は瀬奈舟作。金品が目当てではなく、大切な家族や恋人を亡くした人々のために、ボランティアに近い形で行なっている。ただし、無用なトラブルを避けるため、ダイバーと遺族が直接連絡を取り合うことは禁じられていた。

ある日、舟作の前に透子という美しい女性が現れる。彼女も遺族の一人だったが、なぜか亡くなった自分の夫の遺品を探さないでほしい、と言う――。

フクシマの原発避難区域圏内にも入って取材し書かれた、著者の新たな代表作となる鎮魂の書。
©天童 荒太 (P)2019 Audible, Inc.
現代文学

ムーンナイト・ダイバーに寄せられたリスナーの声

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ナレーション
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ストーリー
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静かに満ちていく

暗く静かな、しかし不穏さの気配が第六感で感じられるような始まり。

導入部で感じる静寂な期待が呼び水となり
仄かな想いが月夜に満ちていく海のように心を満たしていく。

叙事的表現が抒情的表現と絡み合い
現実に苦さで作られた幻想的な物語の中を流れていく。

女性の声に関する聞き手による心内補正は必要だが
作品全体の雰囲気にマッチしたナレーションが心地よい。

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やや期待はずれ

テーマは面白いと思いました。
同著者の「悼む人」という作品がとても面白かったので本作品も期待していたのですが、どこか説明的でストーリー性が乏しいように感じてしまいました。

「原発」や「放射線」という言葉を一切使わずに語られていますが、実際に起きた震災と原発事故が背景になっております。おそらく様々な立場の方々に配慮してやや遠慮がちな表現に留めたのだと思いますが、なんとなくチープな疑似恋愛的ドラマになってしまってると感じました。いっそのこと完全なフィクションと割り切って、全く架空の背景をこしらえた方が、いろんな立場の人達がぶつかり合う、もっと深みのある作品になったのではないか。と、感じました。

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過去との決別

震災で被害に遭われた方は、頭では前に進まなければと思っているのでしょうけど、心が納得できないでいることが多いのでしょう。人間の心は簡単に割り切れるわけではなくて、ずっと過去に思い出を引きずってしまう。でも、どこかで決着つけようと、試行錯誤している様子が細かく描かれていました。
やっぱり天童 荒太さんの作品はハズレがないと感じました。
ナレーションも聞きやすくて、お勧めの作品です。

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    5 out of 5 stars

震災のことを思い出しました

今、2023年1月です。東北の大震災からもうすぐ12年たちます。私は全く被害を受けていなくて、近ごろは震災、復興について考えずに日常を過ごしていました。
この作品が、忘れてはならないことを思い出させてくれました。

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