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二十三年

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二十三年

著者: 山本 周五郎
ナレーター: 斉藤 範子
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このコンテンツについて

<内容紹介>

山本周五郎は「文学には“純”も“不純”もなく、“大衆”も“少数”もない。ただ“よい小説”と“わるい小説”があるばかりだ」を信念とし、普遍妥当性をもつ人間像の造形を生涯の目的とした作家で、時代小説を中心に沢山の作品を残しています。 その作風は今なお古臭さを感じさせず、繊細に描かれた人の心の機微や人情に、思わず笑わされたり、胸を打たれたりする魅力に溢れています。

<あらすじ>

妹のおかやに暇を出された多助は、新沼靭負の元を訪れた。どうしてもおかやは奉公を続けたいと聞かないためだ。靭負はこの会津を引き払って、蒲生家に仕えるために伊予の松山に帰ることになったことを話した。だが、松山藩の老臣から思わしい返事を得られないことから、長男に続き妻まで失ってしまったばかりの靭負は危機感を覚え、とにかく松山へ直接行くべきだと心に決めたのだ。しかし、あまりに松山はあまりに遠く、帰っても仕官が叶うという保証もないことから、自身にとってもおかやの存在が頼みではあったものの、致し方なく暇を遣る決断をしたのだった。
そういう事情ならと多助は聞き入れておかやの説得を引き受けてくれた。多助の諭し方が良かったのか、今度はおかやは案外素直に言うことを聞いた。そして、出立の日に向けてまめまめしく働くのだが、前日になっておかやは崖から落ちてしまい、傷こそ浅かったものの口のきけない白痴のような状態になってしまったのであった……

<山本周五郎(やまもと・しゅうごろう)>

1903~67年。小説家。山梨の生まれ。本名・清水三十六(さとむ)。名は生まれ年からつけられ、筆名は東京で徒弟として住み込んだ質屋「山本周五郎商店」にちなんだ。20代前半に作家活動を始め、39歳の時『日本婦道記』が直木賞に推されたが受賞辞退。その後も多くの賞を固辞する。江戸の庶民を描いた人情ものから歴史長編まで作品は数多い。代表作には、「樅(もみ)ノ木は残った」「赤ひげ診療譚」「おさん」「青べか物語」「さぶ」などがある。1987年9月には、「山本周五郎賞」が新潮文芸振興会により設定された。©2019 PanRolling
アジア 文芸小説

二十三年に寄せられたリスナーの声

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心に残る言葉

「人はどう生きたか、ではなく、どう生きるか、が大切なのだ。」

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