実説 城谷怪談「残留思念」
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ナレーター:
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城谷 歩
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著者:
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城谷 歩
このコンテンツについて
老若男女皆が楽しめる怪談語りを目指し、落語や講談にも似た独特な語り節、ノスタルジックな世界観に定評がある城谷歩による怪談。
幼い頃から自身でも不思議な怪体験を数多く持ち、更に聞き集めた種々の実体験を含めるとその数は数百にも及ぶ。
そうした現代の実話怪談、奇談の中から選りすぐりをお届けする。
「残留思念」(19分)
田崎さんという三十代の主婦の女性はご主人と二人暮らし。数年前に住んでいた2LDKの アパートでの出来事を忘れられない。
旧国道沿いにあったそのアパートは全ての部屋にドアが付いており、空間をきちんと区画できる造りでご主人がとても気に入っていた。田崎さんも特段不満は無かったのだが、唯一立地の問題は避けて通ることが出来なかった。
旧国道沿いに建っていたので表を走る車の騒音と振動である。次第に不眠がちになり、持病の花粉症も悪化、果ては急性の喘息まで患い床に臥せる日が多くなった。
そうした日は、何者かの気配をドアの向こうに感じるようになり...。©2020 Wataru shirotani