『谷崎潤一郎「台所太平記」』のカバーアート

谷崎潤一郎「台所太平記」

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谷崎潤一郎「台所太平記」

著者: 谷崎 潤一郎
ナレーター: 斉藤 範子
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このコンテンツについて

戦前から戦後にかけて、千倉家へ女中としてやってきた女性たちの織り成すユーモラスで生き生きとした物語。谷崎潤一郎、晩年の作品。

文豪・千倉磊吉の家には、何人もの女中がやってきて、そして去っていく。

それぞれの女たちにドラマがあり、人生がある。磊吉はそんな彼女たちを自分の娘のようにも思う。

料理上手で潔癖症の初、酒好きの梅、ゴリラの真似が得意な駒、さすがに磊吉も持て余す変わり者の小夜、磊吉に一生懸命、字を習う鈴、苦労人で情に厚い定、恋愛まっしぐらの銀、誰にでも物怖じしない百合、などなど・・・喧嘩もすれば同性愛もあり、沸き起こる珍騒動の数々。

30年の時を、個性あふれる女性たちがたくましく千倉家の台所を取り仕切る。

谷崎潤一郎
1886年(明治19年)東京日本橋で生まれる。家業が傾き、住み込みで書生となり家庭教師をしながら学業に専念。1908年に東京帝国大学国文科に入学。1910年大貫晶川、小泉鉄らと第2次『新思潮』を創刊、『誕生』や『刺青』などを発表。1911年授業料未納のため退学。1915年 石川千代と結婚、1930年離婚。関東大震災後は関西へ移住し『吉野葛』『春琴抄』を発表。
1931年 古川丁未子と結婚、1934年離婚。1935年森田松子と結婚。1959年 右手に麻痺症状が出て、口述筆記にり執筆。1965年79歳で死去。©2022 PanRolling
アジア 文芸小説

谷崎潤一郎「台所太平記」に寄せられたリスナーの声

総合評価
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ナレーション
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ストーリー
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晩年の作品とは思えない。明るくコミカルで谷崎潤一郎らしいエロスもあって最後まで楽しめました。

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晩年にこれを書けるのがすごい

ナレーションがすごく上手いのもあるが、やはり元の語り口が至って平易なので、非常に聞き易くなっている。
これを80才近くで書いたのだと思うと、かなり驚異的。実際の女中さんたちを元にしてはいるんだろうけど、ゲーゲーとか、同性愛とか、はつの女性的魅力(瘋癲老人日記を彷彿とさせる)とか、さすがだなぁとしか思えない。思わずくすりと笑わされたりするところも多数。

時代を感じはするが、これはもう、5をつけるしかないなぁ、と思わされる作品。

クライマックスがあるとかそういう話ではなく、いろんな女中さんの話をしていて途中で切りやすいので、そういう点でAudible向き。
文学なんてなぁ、と敬遠してる人には、谷崎の鳥羽口として是非おすすめの一作です。

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登場人物と時代背景が目に浮かんできました

長編ですが楽しく気楽に聞けました。もっと谷崎作品に浸りたいです。

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女中たちの話

当時の暮らしが描かれているので、現代と比べるとなかなか興味深かったです。
個性の強い女中さんの話で当時の奉公はこんな感じなのかと推察することができました。
長編ですがオーディオブックなので、最後まで聴くことができました。

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温かくホッコリ

女中さんと聞くと、主人が顎で使って、顔も名前もあってないようなもの、というイメージでしたが、それぞれ個性を受け入れ面白がり、美しさ可能性を見出し育てて、共に歳をとり送り出す、もう家族ですね。
細雪でも感じましたが、谷崎潤一郎や松子夫人の感性や大切にしてること、とても学びがあります。とても楽しい作品でした。大満足。

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女中達のいる台所


こんな、めでたしめでたし風で終わるなんて思ってなかったので少し意外でした。面白かったです。

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