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サマリー
あらすじ・解説
愛知県高浜市を舞台にしたボイスドラマです。 主人公エミリは16歳の高校1年生。母親の再婚で名古屋から高浜へ。この春から高浜の高校へ入学した。人と付き合うのが好きじゃないので部活もしない予定だったがなぜかボート部に入ることに・・・ 友だちのウミは18歳の高校3年生。高浜生まれ高浜育ち。高浜の中学から系列の高校へ入学した。明るくてリーダータイプ。ボート部のキャプテンだが、部員は4名。なんとか高校最後の年にレガッタ大会に出ようと必死で部員を勧誘するが・・(CV:桑木栄美里) 【ストーリー】 <シーン1/高校の入学式> ■SE〜入学式の雑踏 わぁ、やっぱ入学式ってみんな来るんだー。 あたりまえか。 高浜って田舎だから もっと少人数かなって思ったけど。 名古屋と変わんないなー。 海風が薫る大自然の中の入学式。 って、夢見すぎ? あ、でも、思ってた海じゃない。 これ海?川じゃない? 高浜っていうから、 高台から見下ろす白い砂浜とか想像してたのに・・・ はぁっ(※ため息) ママが再婚して名古屋から高浜へ。 私、1人で名古屋に残りたい、って言ったら 絶対だめだって。 ママだって、コブつきより、 2人っきりで新婚生活楽しんだほうがいいじゃん。 まあ、考えても仕方がない。 これから3年間ここで過ごすんだし。 私なりに田舎生活エンジョイしようっと。(※死語?) ほお〜、クラブの勧誘すごいなぁ。 なるべく目を合わさないようにして・・・ 私、決めてるもん。 高校3年間、帰宅部で通すって。 『ちょっとそこの君』 「はい・・・」 あ、やばっ、反応しちゃった。 『うちの部に、入らない?』 「あー無理です無理です。私体弱いし・・・」 『ならちょうどいいかも。体丈夫になるよー』 「それに家の手伝いもしないと・・・」 『いまなら、入部するとこんな特典もあるんだけどー』 え? おお〜っと。 私の推しの声優の写真が。 しかも直筆サイン入り? 「そそそ、それ、もらえるんですか?」 言ってもうたぁ。 悪魔のささやきにのったらあかんやん・・・ にしても、高校の部活勧誘が、こんなネットショッピングみたいなコトやるかぁ・・・ 『別にいらないなら他の子にあげるからいいけどねー』 「あ、待って」 『うん?』 結局、誘惑に負けてしまった。 推しの写真を両手でかかえながら、家に帰ってからふと思う。 で、何の部活だったっけ? <シーン2/部活初日から大会まで> ■SE〜波の音 「ボート部〜〜〜〜〜〜!?」 ボート部ってなに? 公園とかにあるスワンボートでのんびり過ごす・・・ なワケないよねえ。 えええええええ〜? 手漕ぎボート〜? 無理無理無理無理無理無理無理無理 1ミリも考えてなかった。 ほら、見てよ。 私、こんなに華奢だし、美白のために紫外線禁止令でてるし。 そんな私におかまいなく、キャプテンの3年生、ウミは笑顔で語り出す。 『エミリが入ってくれてよかったわあ』 『今まで私を入れて部員4人しかいなかったの』 『これでやっとナックルフォアのチームが編成できるわ』 ナ、ナ、ナックルフォアってなに〜? 知らなかったけど。 4人1列になって、1人が1本のオールを漕ぐ編成なんだって。 で一番後ろにコックスという操舵手が加わって5人・・・ ちょっと待って。 じゃあ、私もいきなり競技に出るってこと〜!? 『私来年受験だから、今年が最後なんだ』 『市民レガッタには出られないかもって半分あきらめてたから』 『ありがとう、エミリ』 う・・・ なんか、ツボ抑えるの、うまくない? それからの展開は早かった。 だって、市民レガッタ大会まで、たった3か月しかないんだもん。 ボートやオールの持ち方、キャッチ、ドライブ、フィニッシュ・・・ レガッタの基本をゼロから覚える。 毎日のトレーニングは厳しかった。 そりゃそうよね。 いままで堕落した生活でなまりまくった体なんだから。 早朝トレーニングに夕方のランニング。 みんな、私を一番前に走らせるんだけど、すぐにバテて脱落する。 授業前の腹筋なんて、朝ごはん全部戻しそう。 早朝から日が暮れるまでずうっと家にいない私。 ママなんて、娘が気をつかって帰ってこない・・・ って思...
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