• #44 音に関するニュース「音ニュー」2022年6月号

  • 2022/06/23
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#44 音に関するニュース「音ニュー」2022年6月号

  • サマリー

  • 世の中に溢れる様々なニュースの中から、 音に関する話題だけを番組独自の視点でピックアップしてお届けします。 まず一つ目のニュースです。 18世紀パリの人々はどんな音を聞いていた?─音響考古学が再現する“音の歴史” https://news.yahoo.co.jp/articles/abe0fecb41b4fc1ab8e332e30fd2f821afb041e6 https://courrier.jp/news/archives/209528/ Yahoo!ニュースに6/1に掲載された、 クーリエジャポン2020年8月23日の要約記事です。 「フランスの音響考古学者であるミレーヌ・パルドアンは、18世紀パリの街の音を再現しました。彼女がプロジェクトを始めたきっかけは、1734年から1739年の間に製図家ルイ・ブルテズが描いた古地図が手に入ったことです」 この音響考古学っていうのは、録音技術が生まれる前の時代に、 人々はどんな音に囲まれていたのか、というのを、 当時の資料に基づいて、サウンドスケープとして再現する仕事のようですけど、 その音響考古学者のミレーヌさんの専門知識を活かして、 今、ノートルダム大聖堂の音環境を再現しようというプロジェクトが進んでるんだそうです。 ご存知のようにノートルダム大聖堂は2019年に火災がありまして、現在修復中ですけど、 元々古い、歴史的な建造物なんで、それまでも何度も改修工事がされてて、 火災の時も改修中だったらしいですけど、 古い教会ですから、昔から、宗教音楽のための演奏会場でもあったわけですね。 で、当時は当然生演奏ですし、その時代の作曲家は多分ノートルダムの音響構造を踏まえて 楽器の編成とか配置とか考えて作曲してたはずなんで、 そういった資料から遡れば、当時の音を再現できるのかもしれないですね。 クラシック音楽の世界では、時代ごとに楽器の作りとかオーケストラの配置とか色々変わってるので、 例えばバッハの演奏をする際に、バッハの時代の楽器や演奏を再現するようなことを、 ピリオド楽器とかピリオド演奏って言いますけど、 それに倣うと、さしずめ「ピリオド教会」と言ったところでしょうか。 続いてのニュースです。 音を振動や光で知覚する身体装置の意匠が「恩賜発明賞」を受賞 https://pr.fujitsu.com/jp/news/2022/05/31-1.html 富士通株式会社 5/31のプレスリリースです。 「当社の音を振動や光で知覚する身体装置に関する意匠が、このほど公益社団法人発明協会(所在地 東京都港区、会長 野間口有、以下、発明協会)主催の「令和4年度全国発明表彰」において、「恩賜発明賞」を受賞しました。 受賞した意匠は、音の大きさを振動と光の強さに変換して伝達することで、音のリズムやパターンといった特徴をリアルタイムにからだで感じることができる装置に関するものです。丸みのある優しいフォルムで、髪の毛や耳たぶ、襟元や袖口などの様々な部位に違和感なく装着でき、振動を感じ取りやすい形状となっています」 2018年に、落合陽一が日本フィルハーモニー交響楽団と行った、 「耳で聴かない音楽会」と銘打って、 音を振動と光に変換して聴衆が楽しむ、っていうコンサートを行ってましたけど、 このOntennaっていうデバイスは、その際にも使われてたらしいですね。 確かに、音が聞こえないからと言って、字幕のような文字情報でフォローしたとしても、 解決することができる問題には結構限界があって、 特に音楽とかダンスっていうことになると、 やっぱりフィジカルな躍動みたいなものが共有できないと難しいわけですから、 光と振動、特に振動を感じることでリズムを掴める、っていうのは、 なるほど盲点だったなと思いました。 続いてのニュースです。 音情報を文字や手話で視覚化「エキマトペ」 JR上野駅で実証 https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1415869.html インプレスウォッチ 6/9の記事です。 「大日本印刷、富士通、JR東日本、JR東日本クロスステーションは、音の視覚化装置「エキマトペ」を用いて、JR上野駅の1・2番線(京浜東北線と山手線)ホームに流れるアナウンスや電車の発着などの音情報を文字や手話で表現する実証実験を6月15日から12月14日まで実施する」 こちらも、聴覚に障害を持つ人のためのサービスの一環ですね。 音声ガイダンスをテキストにして...
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あらすじ・解説

世の中に溢れる様々なニュースの中から、 音に関する話題だけを番組独自の視点でピックアップしてお届けします。 まず一つ目のニュースです。 18世紀パリの人々はどんな音を聞いていた?─音響考古学が再現する“音の歴史” https://news.yahoo.co.jp/articles/abe0fecb41b4fc1ab8e332e30fd2f821afb041e6 https://courrier.jp/news/archives/209528/ Yahoo!ニュースに6/1に掲載された、 クーリエジャポン2020年8月23日の要約記事です。 「フランスの音響考古学者であるミレーヌ・パルドアンは、18世紀パリの街の音を再現しました。彼女がプロジェクトを始めたきっかけは、1734年から1739年の間に製図家ルイ・ブルテズが描いた古地図が手に入ったことです」 この音響考古学っていうのは、録音技術が生まれる前の時代に、 人々はどんな音に囲まれていたのか、というのを、 当時の資料に基づいて、サウンドスケープとして再現する仕事のようですけど、 その音響考古学者のミレーヌさんの専門知識を活かして、 今、ノートルダム大聖堂の音環境を再現しようというプロジェクトが進んでるんだそうです。 ご存知のようにノートルダム大聖堂は2019年に火災がありまして、現在修復中ですけど、 元々古い、歴史的な建造物なんで、それまでも何度も改修工事がされてて、 火災の時も改修中だったらしいですけど、 古い教会ですから、昔から、宗教音楽のための演奏会場でもあったわけですね。 で、当時は当然生演奏ですし、その時代の作曲家は多分ノートルダムの音響構造を踏まえて 楽器の編成とか配置とか考えて作曲してたはずなんで、 そういった資料から遡れば、当時の音を再現できるのかもしれないですね。 クラシック音楽の世界では、時代ごとに楽器の作りとかオーケストラの配置とか色々変わってるので、 例えばバッハの演奏をする際に、バッハの時代の楽器や演奏を再現するようなことを、 ピリオド楽器とかピリオド演奏って言いますけど、 それに倣うと、さしずめ「ピリオド教会」と言ったところでしょうか。 続いてのニュースです。 音を振動や光で知覚する身体装置の意匠が「恩賜発明賞」を受賞 https://pr.fujitsu.com/jp/news/2022/05/31-1.html 富士通株式会社 5/31のプレスリリースです。 「当社の音を振動や光で知覚する身体装置に関する意匠が、このほど公益社団法人発明協会(所在地 東京都港区、会長 野間口有、以下、発明協会)主催の「令和4年度全国発明表彰」において、「恩賜発明賞」を受賞しました。 受賞した意匠は、音の大きさを振動と光の強さに変換して伝達することで、音のリズムやパターンといった特徴をリアルタイムにからだで感じることができる装置に関するものです。丸みのある優しいフォルムで、髪の毛や耳たぶ、襟元や袖口などの様々な部位に違和感なく装着でき、振動を感じ取りやすい形状となっています」 2018年に、落合陽一が日本フィルハーモニー交響楽団と行った、 「耳で聴かない音楽会」と銘打って、 音を振動と光に変換して聴衆が楽しむ、っていうコンサートを行ってましたけど、 このOntennaっていうデバイスは、その際にも使われてたらしいですね。 確かに、音が聞こえないからと言って、字幕のような文字情報でフォローしたとしても、 解決することができる問題には結構限界があって、 特に音楽とかダンスっていうことになると、 やっぱりフィジカルな躍動みたいなものが共有できないと難しいわけですから、 光と振動、特に振動を感じることでリズムを掴める、っていうのは、 なるほど盲点だったなと思いました。 続いてのニュースです。 音情報を文字や手話で視覚化「エキマトペ」 JR上野駅で実証 https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1415869.html インプレスウォッチ 6/9の記事です。 「大日本印刷、富士通、JR東日本、JR東日本クロスステーションは、音の視覚化装置「エキマトペ」を用いて、JR上野駅の1・2番線(京浜東北線と山手線)ホームに流れるアナウンスや電車の発着などの音情報を文字や手話で表現する実証実験を6月15日から12月14日まで実施する」 こちらも、聴覚に障害を持つ人のためのサービスの一環ですね。 音声ガイダンスをテキストにして...

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