『恩讐の彼方に』のカバーアート

恩讐の彼方に

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恩讐の彼方に

著者: 菊池 寛
ナレーター: 浅木 俊之
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このコンテンツについて

江戸時代、大分県の耶馬渓という渓谷にあった交通の難所に僧禅海が洞穴道「青の洞門」を掘削したと伝えられる話を菊池寛が小説化。

市九郎は主人である旗本の中川三郎兵衛の寵妾お弓と密通し、手討ちになるところを逆に三郎兵衛を斬ってしまい、お弓と共に逃亡し、お弓に唆されて昼は茶屋を開き、夜は強盗を生業として生きた。
江戸から出て三年目、市九郎は遂に自分の罪に耐えきれなくなり、お弓の元を逃げ出し、美濃国の浄願寺に駆け込んで出家した。
市九郎は法名を了海とし、仏道修行に励み、罪を償う為、諸人救済の大願を起し、諸国雲水の旅に出る。
豊前の国に入ると市九郎は樋田の鎖渡しという難所で命を落とした馬子の姿を見た。
市九郎は一年に十人の人間が命を落とすこの絶壁を掘り貫いて道を作り、多くの人々を救済することに身命を捨てて臨むことを誓った。©2023 PanRolling
古典

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許されるにはどうすれば

女に唆された純粋な青年が、ながされるままに罪を犯し、ある時我に返り仏門に入り、犯してきた罪を一生をかけて償う…そこに救いは。簡単にまとめるとこういうお話でしょうか?
市九郎の人生は決してほめられたものではないですが、不思議と好意的にとらえている自分が居ました。
理由はどうであれ人のために人生をかけるというのは感じるものがあります。
戯曲化もされているお話らしく、物語として面白いと思います。

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償うことはできるのか


犯した罪は成し遂げた偉業で相殺できるのか
以前は死ぬまで償いきれないと思っていたのですが、最近は生きているうちに許されることもあるのかな……という気持ちにもなってきました。

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なるほど…

と思いつつ、どこか美談にしたくない自分もいました
どれだけ善行を果たしても罪は罪
自分が実之助だったらこうはならなかったかも

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