『開化の殺人』のカバーアート

開化の殺人

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開化の殺人

著者: 芥川 龍之介
ナレーター: 遠藤 みやこ
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このコンテンツについて

代々江戸城の茶室を管理し、将軍や大名に茶の接待をする「奥坊主」と呼ばれる職を務めた家柄に育ち、文芸や芸事への興味・関心を早くから持っていた芥川龍之介。
才気にあふれ、世話好きな性格は周りの人々を惹きつけ、たくさん悩みながらもよく笑い、よくしゃべる人だったそうです。
そんな芥川は、東京帝国大学に入学した翌年、高校の同級だった久米正雄らと共に第三次「新思潮」を創刊し、小説や翻訳を発表しました。
次いで第四次「新思潮」を創刊の際に掲載した『鼻』が夏目漱石に認められ、文壇に登ることとなりました。
その後新聞社に入社し、記者としてではなく専業作家として意欲的に執筆活動を続けました。
芥川は、漱石や森鴎外から文体や表現の影響を受けたり、キリシタンもの、江戸を舞台にしたものなど題材に応じて文体を変えたりと、意識的な小説の書き方をしていました。
また、鈴木三重吉により創刊された児童雑誌「赤い鳥」には、初となる童話作品『蜘蛛の糸』を発表、その後も同雑誌を中心に童話作品を相次いで発表し、幅広く作品を世に残しています。


下に掲げるのは、最近予が本多子爵(仮名)から借覧する事を得た、故ドクトル・北畠義一郎(仮名)の遺書である。北畠ドクトルは、よし実名を明にした所で、もう今は知つてゐる人もあるまい。予自身も、本多子爵に親炙して、明治初期の逸事瑣談を聞かせて貰ふやうになつてから、初めてこのドクトルの名を耳にする機会を得た。
彼の人物性行は、下の遺書によつても幾分の説明を得るに相違ないが、猶二三、予が仄聞した事実をつけ加へて置けば、ドクトルは当時内科の専門医として有名だつたと共に、演劇改良に関しても或急進的意見を持つてゐた、一種の劇通だつたと云ふ。現に後者に関しては、ドクトル自身の手になつた戯曲さへあつて、それはヴオルテエルの Candide の一部を、徳川時代の出来事として脚色した、二幕物の喜劇だつたさうである。
北庭筑波が撮影した写真を見ると、北畠ドクトルは英吉利風の頬髯を蓄へた、容貌魁偉な紳士である。本多子爵によれば、体格も西洋人を凌ぐばかりで、少年時代から何をするのでも、精力抜群を以て知られてゐたと云ふ。さう云へば遺書の文字さへ、鄭板橋風の奔放な字で、その淋漓たる墨痕の中にも、彼の風貌が看取されない事もない……©2022 PanRolling
アジア 文芸小説

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愛のために


使われている言葉が難しいので、少しずつ聞いて理解しながら進めるのが良いと思います。
暗めの余韻が残るお話でした。

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気持ちは痛いほどわかる、が…

だからと言って殺してしまおうはいかがなものかと…
そこがこの北畠の本当に臆病な、心の弱さであると思った

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言葉が難しいけど、耳馴染みが良い

本で少し読んだ時に言葉遣いが難しくてなかなか頭に入ってこなかったのですが、耳で聴くとスッと入ってきて不思議と聴きやすかったです。
少し言葉の難しい作品は耳で聴くのが良いのかも、と思いました。

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作品を楽しめました

聞きやすくて、作品を楽しめました。また聞き返そうと思います。

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