高野聖
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ナレーター:
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伊藤 治明
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著者:
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泉 鏡花
このコンテンツについて
*本タイトルは、音声差し替え修正済みです。(2022年9月7日更新)
高野山の旅僧が、旅の途中で一緒になった私に、自分がかつて体験した不思議な怪綺談を語り聞かせる物語。
旅僧の語り口で綴られる文体は、まさにオーデイオブック向きと言えよう。
幻想小説の不朽の名作と言われるこの作品は泉鏡花、28歳の時のもの。
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「高野聖」の作家、泉鏡花は明治後期から昭和中期まで活躍した、非常に個性的な非現実的な世界を描いた作品を発表した作家として知られている。「高野聖」も、一人の青年が宿で一緒になった老僧から聞いた修行時代に経験した世にも不思議な物語-彼が飛騨の山越えをした時、大蛇が何匹も横たわったり、蛭が襲って来る林を命からがら抜け出した時、一軒の山家で豊満な身体を持つ美女に誘惑されかかると云う物語で、鏡花の代表作の一つ。
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私(旅僧)は喉が渇き茶屋に入ったところ、付近で恐ろしい病が流行っていることを思い出した。茶屋の女にこの水は井戸のか、それとも川のかと訪ねたところを富山の薬売りに聞かれ、薬売りは「女ができないからと坊主になって、でも生命がほしいんだな。生命が危なくなったら薬をやるよ。」と馬鹿にされた。私は逃げ出し、むやみに急いでいると、先程の薬売りが無言でわざとらしく私を追い越し、危ない旧道の方へさっさと行ってしまった。見殺しには出来ないと思い、薬売りを追いかけることにした。蛇に苦戦した後、目の前に大森林があらわれ、森に入
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