• 101 言葉だけに頼らない!伝わる話し方の本質とは
    2025/04/08

    先日、トレーナーサーティフィケーション試験を受けた際のことです。私たちが受講者にトレーニングを行っているところを、イギリスから来たカーネギーマスターのトレーナーが後ろから見学し、採点しました。その際、私たちは日本語でトレーニングを行い、通訳がついていましたが、通訳がない場面でも、カーネギーマスターは私たちのトレーニングの流れをしっかりと把握し、適格なフィードバックをくれました。

    彼が着目した点は非常に具体的でした。私たちのファシリテーションがどれだけ説得力を持っていたか、聴き手にとって分かりやすい話し方をしていたか、そしてセッション間のスムーズな橋渡しができていたかという点です。彼は言葉の意味を理解しなくても、トレーニングの流れやその効果を感じ取ることができていたのです。この経験から、コミュニケーションは言語情報以外の要素も大きく影響するということを改めて認識しました。

    この経験を通じて、言葉の選び方だけでなく、その場の「空気感」や「雰囲気」がどれほど重要かということを再確認しました。私たちはしばしば言葉に焦点を当てがちですが、実際には、私たちが受け取る情報量としては、言葉だけでなく、こうした非言語的な要素の方がむしろ多いということを改めて確認することができました。

    さらに、マスタートレーナーが私たちの話し方だけを見ていたわけではなく、聴き手の様子もよく観察し、どんな細かな違和感も見逃すことなくフィードバックをくれたということに驚かされました。聴き手の反応や表情、そしてその場の空気を敏感に察知し、私たちが伝えるメッセージが聴き手にどう届いているのかを的確に把握していたからこそのフィードバックだったのです。

    ここから何が言えるでしょうか。プレゼンテーションにおいて重要なのは、ただ話すことではなく、聴き手の反応をしっかり見極め、その反応に応じて自分の話し方やエネルギーを調整することです。聴き手がどのように受け取っているか、彼らの非言語的なサインを読み取ることで、より効果的にメッセージを伝えることができるのです。

    もしも皆様が言語情報のみに意識を向けてプレゼンテーションを行っているのであれば、「どのように話すか」にも意識を向けてみてください。準備した内容が素晴らしくても、それをどのように話すかによって、聴き手にどれだけ伝わるかが大きく変わります。

    ですからみなさん、言語情報以外のエネルギーや空気感にも気を配り、聴き手とのエンゲージメントを深めるよう努めましょう。そうすれば、メッセージがより深く聴き手の心に届くものになります!

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  • 100 生徒の準備が整った時、師が現れる
    2025/03/23
    100 生徒の準備が整った時、師が現れる 私たちは皆、人生を通じてリーダーシップの教訓に触れていますが、多くの場合、それに気づかずに過ごしています。 子供の頃は、リーダーシップを意識することはほとんどなく、世界のすべては自転車で行動できる範囲の中。親分肌の子が仲間の子供たちを従わせているような光景が目に浮かぶ方も多いかもしれません。あるいは、両親や祖父母の影響を受けながら、本当の優しさや強さ、愛とは何かを学ぶ機会があったにもかかわらず、そうした出来事を深く意識することなく何気ない日常として素通りしてきました。という方も多いと思います。しかし今振り返ると、日常の中にちりばめられた数々の出来事こそが、自己の価値観を形作る貴重な気づきや学びに満ち溢れていたことに気づきます。 今、社会人になって私たちは世界から集まる異なる価値観を持った人々と共に社会を創っていくフェーズに入っています。リーダーシップトレーニングプログラムを持っているような企業に勤めることができ、リーダーシップについて学び考える機会を持てる方は一握りでとても恵まれている方々です。私たちの多くは、自力でロールモデルに自分を照らし合わせ、日々の難題を解決しつづけています。私たちはおそらく、無意識に周囲からの影響を寄せ集め、いくつかのリーダーとしての仮定を心に植え付けてきました。長く懸命に働く中で、私たちは少しずつ経験を積み、より大きな責任を引き受けるようになります。やがて、プロジェクトやチームを率いる立場となり、リーダーシップの本質に気づき始めます。その瞬間、私たちは初めて、リーダーシップとは想像していた以上に奥深く、多面的なものであることを実感するのです。 そして、ここで、大きな分かれ道に差しかかります。 あるリーダーは試行錯誤を重ねながら自分なりに進もうとし、すべてを自力で解決しようとするリーダーです。もう一方のリーダーは自ら学びの機会に気づき得て自身を拡大し続けていきます。そして謙虚に人に相談し、悩みを打ち明けたり、オープンにできるので逆に沢山の気づきや学びを融合することができ、人から信頼が集まってくるサイクルが作れているリーダーです。 リーダーシップは、一人で抱え込むものでもなく、周りの力やリソースに感謝し、柔軟に世界と調和していくことです。たとえ、企業がトレーニングを提供してくれなくても、私たちは日々沢山の気づきを得て学ぶことができます。計画を立て、チームとコミュニケーションを取り、ミスを乗り越え、権限を委譲し、決断を下し、部下を育てる—このような力は、日々の経験や周囲の方々の姿から学び、意識的に学びを日常に取り入れることで、より確かなものにしていけるのです。学ぶ準備が整っていれば、目の前の出来事は全て学びや気づきを与えてくれるメッセージとなり、私達は日々自分をアップデートできるようになるものです。 逆に、自ら学びたいという準備が整っていなかったとしたら、幸運にも企業がトレーニングプログラムを提供してくれたとしても、せっかくの学びを活かせないままにしてしまうでしょう。しかし、どこかのタイミングで準備が整えば、過去に蒔いた学びの種が芽を出すこともあります。そのとき、嬉しさで目を細めるような表情を見せる方を何度も目にしてまいりました。それぞれのタイミングがあることも、合わせてお伝えしておきたいと思います。 学びとは、学びの顔をして現れるとは限らない——学ぶ準備が整った時に、偶然起こったような事象から大きな気づきを得ることができるのです。そして、その気づきによって自分自身を見つめ直し、成長機会に恵まれていることに感謝の気持ちを持った時に、学びが完了し次の次元に進めることになるのだと思います。 師とは、特定の誰かに限られるものではありません。大切なのは、私たち自身が「学びの準備」を整えておくこと。心を開き、学びに対して敏感であれば、世界は私たちにとっての教師で溢れています。それこそが準備が整った人に見える世界なのです!
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  • 99 価格交渉のストレスと無縁になる方法: ビジネス達人の教え
    2025/03/10
    セールスにおいて、価格の話は避けて通れません。価値に見合った価格を提示しているのに、クライアントから「もう少し安くなりませんか?」と言われた経験、ありませんか? しかも、不思議なことに、こちらが「ぜひこの案件を取りたい!」と思っているときほど、そうした要望が出てきたりするものです。 セールスには選択がつきものです。割引をしてでも案件を取りに行くのか、それとも価格を守り、長期的なブランド価値を大切にするのか。もちろん、状況によって判断は異なりますが、もし自分たちのサービスや製品に自信があるなら、安易な値下げは避けたいところです。 なぜなら、一度値引きをしてしまうと、それが当たり前になり、次からも「価格交渉」が続いていく可能性大だからです。 実際、私たちのクライアントのセールスチームでも、値引きが常態化した結果「値下げしないと売れない」というマインドが根付いてしまったケースがありました。その結果、交渉のたびに自信を失い、セールスのモチベーションも低下…。そして、価格のみで仕事をするクライアントの場合、他にもっと安い選択肢を見つけた途端に、あっさりと関係が終わってしまうリスクもつきまといます。 そんな精神状態では、対等なビジネスは難しくなります。価格だけでなく、納期や支払条件など、さまざまな面で主導権をクライアントに握られ、結果的に不利な交渉を重ねる悪循環に陥ることも…。 理想的なのは、価格交渉そのものがストレスにならない環境を作ること。むしろ、自分たちの価値を理解し、適正な価格でお取引をしてくれるクライアントとお仕事をするほうが、ずっと健全で前向きなビジネスになります。そして、長期的にはそのほうが売上も安定し、成長につながるのです。そして心の余裕につながるのです。 私たちのトレーニングを受講された方々からも、こんな声が寄せられました。 「入札案件だと、どうしても価格勝負になりやすいんです。関係性を築きたくても、直接お会いすることが許されないんです。」 確かに、価格だけで選ばれる案件もありますし、その場合、公平性の観点から、面会自体が制限されるケースもあるでしょう。そんな時、我々の心中は穏やかではないでしょう。デール・カーネギーは、私達が本当にお付き合いしたいクライアントが誰なのか。という問いとその答えを心の中に常に持って仕事をしているセールスパーソンになって頂きたいと言っています。 本当にお互いにとって良い関係を築けるクライアントとは、価格以上に「相性」や「信頼」が重要になります。 そこで大切なのは、双方向の利益を考え、誠実で対等なビジネスパートナーとして関係を築けるかどうか。 価格だけではなく、長期的な価値を共有できるかを重視します。こうしたクライアントばかりとビジネスができたら、私たちはどんな気持ちで働けるでしょうか? もし、自社やあなたの価値を理解してくれるクライアントとのビジネスで忙しくしていたら…。価格交渉にストレスを感じ、疲弊する必要はぐっと減るはずです。 そして何より、自分の価値を大切にすることで、営業にも自信と余裕が生まれます。 価格競争に巻き込まれることなく、心から良いと思えるサービスを提供し、その価値を理解してもらえるクライアントと仕事をする。この環境を整えることが、長期的に見ても最も良い選択となります。目の前のクライアントとの関係も良くなり、彼らの満足度も向上。結果的に、継続的な取引につながるだけでなく、新たな紹介が生まれるようなビジネスモデルができていきます。 そうなれば、自分も周りもハッピーになり、三方良しのビジネスの中心となることができるのです。 ですからみなさん「自分たちの価値」を信じ、余裕を持ちましょう。 そうすれば、私たちの価値を理解してくれるクライアントと、気持ちよくお仕事をすることができます! 優れた人になるには ビジネス達人の教えは、毎週第2火曜日に3つの連動したコンテンツ:リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション・スキルを配信します。 3つの重要なスキル ...
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  • 98 売り込まず会社の魅力を自然に伝えるプレゼン: ビジネス達人の教え
    2025/02/11
    ビジネスのプレゼンの場で、自社の魅力を伝えることの難しさについて、皆さんも感じたことはありませんか? 「ビジネスプレゼンのつもりが、気づけば宣伝になってしまった…」 「自社の魅力や価値を伝えたい気持ちが先行して、売り込みのように思われてしまった…」 こういった悩みを、私たちは多くのビジネスパーソンから伺います。 先日も、ある有名企業の社長とお話しをする機会がありました。その中で話題になったのが、まさにこの点。会社の価値を自然に伝えながら、相手に「売り込まれている」と感じさせないプレゼンの難しさです。 ビジネスにおけるプレゼンは、単なる情報共有ではありません。個人のブランド、プロフェッショナルブランド、そして会社のブランドを響かせる絶好の機会です。しかし、一方的な宣伝のように聞こえてしまえば、聴き手の心をつかむどころか、関心を失わせてしまうことも…。 では、どうすれば聴き手の共感を得ながら、売り込まずに会社の価値を伝えることができるのでしょうか? 私たちのプレゼン研修を通しても、まず大切にしているのは「売り込む」のではなく「信頼していただく」という視点です。この意識を持つだけで、伝え方が大きく変わります。 それでは、早速売り込まず、信頼していただける話し方の具体的なポイントを5つ見てまいりましょう。 1. ストーリーを語る プレゼンの中に、聴き手の心を引き込むストーリーを織り交ぜてみましょう。たとえば、ある社長の会社は、数十年前にわずか3人で始まった小さなベンチャーでした。彼らは業界に革命的な技術をもたらし、やがて世界中の人々の手に渡る製品を生み出しました。しかし、その道のりは決して平坦ではなく、数々の試練と挑戦を乗り越えてきたのです。 聴き手は、困難を乗り越えたエピソードや運命の分岐点に心を引かれます。「なぜ3人で始めたのか?」「どのようにして成長を遂げたのか?」といった背景に触れることで、会社の物語がより鮮明になり、聴き手の記憶に深く刻まれるのです。 2. 洞察を共有する ストーリーを語るだけではなく、その中に秘められた「気づき」や「学び」を伝えましょう。たとえば、「ある決断が成功の分岐点になった」「この考え方が新たな道を切り拓いた」などの視点を交えることで、聴き手にとって価値のある示唆を提供できます。 3. データで裏付ける ストーリーに説得力を持たせるために、具体的な数字やデータを活用しましょう。たとえば、「市場シェアが前年比○○%増加した」や「導入企業の○○%が生産性向上を実感」といったデータを示すことで、言葉に確かな重みが生まれます。 「データにはストーリーが必要であり、ストーリーにはデータが必要」とも言われます。感情に訴えるストーリーと、理性に訴えるデータを組み合わせることで、より納得感のあるプレゼンが実現できます。 4. 質問で繋がる プレゼンの途中で聴き手に問いかけることで、関心を引きつけ、思考を促すことができます。「皆さんは、これまでに同じような課題に直面したことがありますか?」と問いかけるだけで、聴き手は自身の経験と結びつけながら話を聞くようになります。 また、質問を交えることで、聴き手はただ聞くだけでなく、心の中で対話を始めます。問いが投げかけられた瞬間、彼らの思考は動き出し、より深いレベルでの共感と繋がりが生まれるのです。それが、プレゼンターへの信頼につながります。 5. 第三者の声を活用する 自社の価値を伝える際には、第三者の評価を取り入れることで、より客観的な信頼性を高めることができます。たとえば、デール・カーネギー・コースが素晴らしいと私たちが単に主張するのではなく、「ウォーレン・バフェット氏がこのデール・カーネギー・コースを受講し、このコースが人生を変えたと様々なメディアで語っています」と伝えると、その言葉は客観的な重みを増すことになります。 自社の強みを示すために、クライアントや著名人の言葉を引用できないか、考えてみましょう。 5つのポイントいかがでしたでしょうか。 プレゼンの機会は、単...
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  • 97 公平という名のリーダーシップの羅針盤
    2025/01/27

    リーダーにとって、公平性を保つことは信頼を築く基盤であり、組織全体の結束を強める重要な要素です。ただ、公平性とは単に全員を同じように扱うことではありません。それぞれのメンバーが持つ個性や価値観を尊重しながら、適切なバランスを見つけることが求められます。

    人それぞれに異なる価値観があり、それが行動や選択に影響を与えます。そのため、リーダーとしては、まずメンバー一人ひとりがどのような価値観を持っているのかに関心を向けることが大切です。その理解が深まるほど、メンバーが求めているサポートや配慮の仕方も見えてきます。そして、こうした理解が「公平性」の実現に繋がるのです。

    また、価値観を理解することは、メンバーとの信頼関係を築く上での大切なステップです。メンバーが大切にしているものを知ることで、彼らのモチベーションや行動の背景に寄り添うことができます。リーダーとして「彼らの価値観を尊重している」という姿勢を示すことで、チーム全体の雰囲気もポジティブなものになります。

    一方で、リーダーとして日々の忙しさに追われていると、メンバーそれぞれの価値観やニーズを見逃してしまうこともあります。こうした場合でも、時間を取って一人ひとりと対話し、その思いや背景に耳を傾ける努力が重要です。これは決して手間ではなく、長期的にはチーム全体の結束を強化する投資になります。

    組織での変化や新しい取り組みが求められる場面では、リーダーとしてメンバーがどのようにその変化に向き合っているかを把握することが重要です。特に、個々の価値観が「変化に対する姿勢」に大きな影響を与えることを理解しておく必要があります。あるメンバーにとっては挑戦がモチベーションとなる一方で、別のメンバーにとっては安定が大切かもしれません。

    そのため、リーダーはメンバー一人ひとりの価値観を理解し、それに応じたアプローチを取ることが大切です。「なぜこの取り組みが重要なのか」をそれぞれの価値観に寄り添った言葉で伝えることで、変化への受け入れがスムーズになります。

    また、チームの中で全員が公平に扱われていると感じられる環境を作るためには、リーダー自身が意識的に行動する必要があります。特定のメンバーに偏ることなく、全員の意見やアイデアに耳を傾ける姿勢が、チーム全体の信頼感を育むカギとなります。そして、個々の価値観が尊重されることで、チーム全体が多様性を活かして強くなるのです。

    リーダーとして自分の行動や言葉がチーム全体に与える影響を常に意識しましょう。一人ひとりの価値観を理解し、それを土台にした公平な判断や対応を行うことで、メンバー全員が自信を持って活動できる環境を整えることができます。

    さらに、リーダーが真に思っていることは、言葉にしなくてもメンバーは敏感に感じ取っているという事も肝に銘じましょう。表面的に言葉で取り繕ったとしても、言葉と心の中が一致しているかどうかは、メンバーには透けて見えているのです。だからこそ、誠実さを持ち、言動に一致したリーダーシップが不可欠だということなのです。

    ですから皆さん、チームの一人ひとりの価値観に耳を傾け、公平の光を灯しましょう!
    そうすれば、その光が信頼の波となり、リーダーとしての影響力がチーム全体に広がります!

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  • 96 セールスパーソンはインフルエンサー
    2025/01/13
    セールスにおいて、本当に売るべきものは何でしょうか。それは、製品やサービスそのものだけではありません。それらを通じて提供される「価値」、すなわちクライアントにとっての有益さこそが、私たちが本当に届けるべきものです。クライアントのニーズや期待を深く理解し、それに応える解決策を提案する──これこそがセールスの本質です。 そのために必要なのは、クライアントとの深い対話です。背景や課題を丁寧にヒアリングし、適切な提案を行うことで、単なる取引を超えた信頼関係を築くことができます。この信頼は、私たち自身の誠実さが行動に表れることで初めて生まれるものです。 セールスではよく「自分を売る」という表現が使われますが、これは決して誇張や過剰なアピールを意味するものではありません。本質的には、クライアントに信頼される存在となり、ビジネスパートナーとして共に成功を目指すという姿勢を買っていただくのです。その第一歩は、クライアントの利益を最優先に考え、本当に役立つ価値を提供することです。この気持ちが自然に表れることで、相手との関係性が深まり、やがて再注文や紹介といった成果に結びつきます。 時には、私たちの製品やサービスがクライアントにとって最適ではない場合もあります。そのような時、無理に売り込むのではなく、正直に他の選択肢を提案することが、長期的な信頼を築く鍵となります。このような誠実な対応はクライアントに強い印象を残し、信頼できるパートナーとして評価されるきっかけとなるのです。 また、控えめな約束でクライアントの期待値を下げることが誠実だと思われがちですが、これが逆効果になる場合もあります。たとえば、納品日を遅めに伝え、実際には早く届けた場合、一見プラスに思えますが「このセールスパーソンは守りに入っていたのか!?」と不信感を与える可能性もあるのです。約束は現実的かつ正直に伝え、透明性を保つことが信頼を高めるポイントです。 セールスパーソンとして最も充実感を得られる瞬間は、クライアントが成功し、その成果を共に喜べる時です。私自身、ある企業のリーダーが私たちのトレーニングを受講し、組織全体に変化をもたらしたという感謝の言葉をいただいた経験があります。その瞬間、自分の存在がクライアントに幸せを提供したな。と、じんわりと温かい気持ちになりました。 このような喜びを通じて、クライアントがハッピーになることはもちろん、私たち自身が満たされ、その気持ちで次のクライアントにお会いすればまたそのハッピーを循環することができます。社会全体にも良い影響を与える「幸せの循環」を生み出すことができるのです。 ですから皆さん、自分の幸せを起点にハッピーを循環していきましょう。そうすれば社会全体に大きな影響を与える事ができます! 優れた人になるには ビジネス達人の教えは、毎週第2火曜日に3つの連動したコンテンツ:リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション・スキルを配信します。 3つの重要なスキル ビジネスで成功するためには、リーダーシップ、セールス、プレゼンテーション・スキルの3つの分野すべてで優れている必要があります。リーダーは自分のアイデアを売り込み、優れたプレゼン能力を発揮しなければなりません。営業担当者は、顧客をリードし、ソリューションをプレゼンテーションすることに長けていなければなりません。 優れている」ことの必要性 優れた人とはどういう人でしょうか?それは、ただ単に優秀なだけでなく、より高い段階にいて、さらに強みを持っている人です。私たちは競争の激しい世界で生き残っていかなければなりません。そのためには、ライバルや競合より優位な状況をつくり出す必要があります。 優れた人になる近道 自分自身で試行錯誤しながら学ぶこともできますが、それには多くの労力と時間がかかります。専門家から学べば、独学よりはるかに早く、時代の流れの変化に沿った内容を吸収することができます。 ソフト・スキル・トレーニングの専門組織 デール・カーネギーは、1912年に設立...
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  • 95 穴をあけられないプレゼンがある日に体調が優れない時は!?
    2024/12/16

    ビジネスプロフェッショナルとして、どうしても外せない大事な商談やプレゼン、、、そんな時に体調が優れない!という場面を経験したことがある方は多いと思います。「体調が悪くても絶対に穴をあけることができない!何としても行かなくては・・・」と考えることもあるでしょう。その判断が必要な瞬間、またはそれしか選択肢がないという状況は確かにあるかもしれません。

    皆様はそうした状況に備えるために、普段から何か対策をしていらっしゃいますか。

    私自身、体調がすぐれない中でポッドキャストの収録を強行するかどうか迷っていた日がありました。そのとき、あるクライアントのSさんから全く別件でお電話をいただきました。会話の最後に「もしかして、佐々木さん、体調が悪いんですか?お声の感じからそんな気がしまして・・・」と言われ、その瞬間、その日は収録を中止する決断をしました。リスナーの皆さまをお待たせしてしまうことにはなりましたが、結果的には、聞き苦しいエネルギーを発信しない選択が正解だったと思っています。

    コロナ禍を経て、「体調が悪ければ休む」という文化が浸透しました。この流れは、「疲れ切る前に休む」という新しい価値観を育てるきっかけにもなっています。この「休む勇気」は、ただの自己保護ではなく、私たち自身のセルフブランディングの一環でもあります。

    時には、どうしても体調が整わない場合に、プレゼンや収録を延期するという選択肢も視野に入れてみてはいかがでしょうか。無理をして中途半端な印象を与えるよりも、誠実に自分の状態を見極めることで、プロフェッショナルとしての信頼を守ることができます。

    プレゼンは、何を言うかだけでなく、どのようなエネルギーを届けるかが重要です。言葉以上に、その人の表情や声、姿勢などの非言語情報には、生き方や価値観がにじみ出ます。だからこそ、プレゼンターが聴き手の前に立つ準備を整えることは、すでにプレゼンの一部なのです。疲れ切った状態では、どんなに内容が素晴らしくても、そのメッセージを十分に伝えることは難しくなります。

    例えば、政治家や経営者といったリーダー層を見ると、「健康的でエネルギッシュな印象」を与える方に自然と信頼が集まり影響力が増していることが分かります。その力強さや明るい表情、元気な声が、リーダーとしての存在感をさらに高め、周囲の期待を支える大切な要素になっているのです。

    どうしても休めない場面を乗り越えるためには、普段から体調を整え、心身の状態が安定していていることが大切です。そして、もし準備不足や体調不良を感じた場合には、自分自身に正直になり、休むという選択も聴き手への配慮の一つになります。それが聴き手への誠実さとなり、信頼につながるのです。それは、長い目で見ればセルフブランディングの一環です。元気な状態でステージに立つことで、ただ内容を伝えるだけではなく、臨場感や共感を聴き手に届けることができます。プレゼンは、言葉を超えたエネルギーを届ける機会です。私たちが最高の状態で臨むことで、聴き手と共有した時間は特別な価値を生むものなのです。

    ですから皆さん!

    絶対に穴をあけられない!そんな時、その穴を、無理に偽物の自分で埋めるのはやめてみましょう!そうすれば、長期的に自分のブランドを確立できます。

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  • 94 自分と仲よしになると、慕われるリーダーになれる!
    2024/12/05
    リーダーになった皆さん、、、これまでの努力や成果が認められ、リーダーとしての一歩を踏み出しました。リーダーとしての役割は、自分自身の成果だけでなく、チーム全体の成長をサポートし、成功へと導く責任が求められます。プレイヤーのころは自分の成果にフォーカスしていれば良かったかもしれません。リーダーになった途端に、これまでのやり方では人は動かないしついてこない。そんなお悩みをお持ちの方も多くお聴きくださっていると思います。 リーダーシップは、絶妙なバランスが必要です。強引な姿勢では反感を買い、逆に自信が足りないと信頼を得るのが難しくなるかもしれません。この状況を楽しみながら、前に進むにために、自信が欲しい!でもどうやったら自信を持てるか分からない。。。悩めば悩むほど逆の方向に行ってしまいがちですね。そんな皆さんに向けて、今日は、自信を深めていくための4つのステップをご紹介します。 1. 自己を受容する。 自分を受け入れるということです。 特に新しくリーダーになった方は、経験豊富なリーダーと自分を比べて、不安を感じることもあるでしょう。でも、皆さんがリーダーに選ばれたのは、これまでの経験や実績が評価されたからです。そのスキルや知識は、今日突然湧き上がったものではありません。リーダーシップは一朝一夕で身につくものではありませんが、自分の力を信じ、焦らず成長を楽しむことが大切です。とはいえ、自分のことは小さく見えてしまったりするものです。等身大の自分を認めることはある意味チャレンジです。周りを見渡してもお分かりのように、リーダーは自分の素晴らしさを証明しようとすればするほど、周りとの心の距離は広がります。それよりも、チームメンバーの成長を自分の事のように喜び、サポートするリーダーこそ周りから慕われるものです。そして、チームメンバーの成功をサポートすることで、自身の成長も促されるものです。自分らしいスタイルで、無理なく歩みを進めているリーダーに、人々は惹かれるのです。 2. 自尊心を育む 忙しい私たちは、これまでの成果を振り返らずに、次々と常に次の目標へ向かいがちです。しかし、少し立ち止まり、自分を見つめ直すことで、自分の強みや特性を再確認できます。そうすることで安心して今に集中でき、自分を信頼できるようになります。自分を認めることができていないと、知らず知らずに人を落として自分を持ち上げたり、、、リーダーとして、つい、望ましくないふるまいをしてしまいます。 それを防ぐためにも、自分を理解し、自分の過去もこれからも応援してあげられる人になりましょう。リーダーとして必要なスキルや価値観は、自分の経験から自然と育まれてきたものです。それを改めて認識し、今後に応用することで、自信を深める基盤が整います。誰かからの評価で自分の価値を決めるのではなく、自分で自分を信じる力を糧に新らしい挑戦に活かしていきましょう 3. リスクをとれる 言い換えると失敗することを恐れないとも言えます。せっかくなら、チャレンジすることを楽しめるようになれると最高だと思います。 前半でも申し上げましたが、リーダーとして重要なのは、すべてを自分で抱え込むのではなく、メンバー一人ひとりの成長を支援し、彼らが力を発揮できる環境を整えることです。その結果、チーム全体の成功が自分自身の成功へとつながります。挑戦を楽しみながら、リーダーシップを発揮していきましょう。最善を尽くしたのであれば、結果はどうであれ、リスクを取り行動を起こしたその部分だけでも自分を褒めて上げられたら心が軽くなることでしょう。 4. 自分との対話を大切にする 時には、自分に対しての否定的な声が心の中に響き渡ることがあります。そんな時は、意識して自己対話を取り入れてみましょう。自分の本心や心の声を無視することで、自分が自分を否定していることから自信を失っているのです。本当はどうしたいのか。なぜそそうしたいのか。自分に向き合うことで、視点や解釈が変り、実際に目の前の現実が変...
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