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サマリー
あらすじ・解説
序)この箇所のストーリー
・イエスは、彼のもとに集まった多くの人々に、イエスは、「みことば」を語って聞かせる。そこへ、四人の人が、中風の人を担いでイエスのもとにやってくる。群衆が大勢いて近づけなかったため、彼らは屋根をはがして穴を開け、彼をつり降ろした。
・イエスは彼らの信仰を見て「子よ、あなたの罪は赦された」と言われた。
1)「彼ら」の信仰を見て
・ここは非常に不思議な箇所。屋根をはがす行為は大胆であり、それほどまでに病の癒しを求めていた彼らの強い思いが伝わる。イエスは、この行動を「信仰」として受け取られた。
・もう一つ、注目すべきは、イエスは、「彼ら」の信仰を見られたこと。通常、信仰は個人のものであり、誰かに強制されたり、マインドコントロールされたりするものではない。しかし、この箇所では、「彼ら」という共同体としての信仰が強調されている。
2)信仰はチームプレーである
・信仰は個人の決断であると同時に、共同体のなかで育まれるもの。中風の人は自分では動けず、四人の助けがなければイエスのもとに行くことはできなかった。
・同様に、私たちも誰かの助けを受けてイエスに出会ったはず。私自身、両親の影響で信仰を持つようになったが、彼らは私に教会への出席を強制することなく、時間を共に過ごしながら聖書の話を聞かせてくれた。
3)あえて奇跡を起こされるイエス
・イエスは「子よ、あなたの罪は赦された」と言われた。当時の人々は病を罪の結果と考えていたため、イエスは病の癒し以上に、罪の赦しが重要であることを示された。
・律法学者たちは「神以外に罪を赦すことはできない」と非難する。イエスは彼らの思いを見抜き、「人の子が地上で罪を赦す権威を持っていることを、あなたがたが知るために」と言い、中風の人を癒された。
・病の癒しは必須ではなかったが、信じない律法学者たちを招くために、イエスはあえて奇跡を行われた。
結)交わりのなかで起こる奇跡
・私自身、何度も人生のなかで神の奇跡を経験した。しかし、明らかな奇跡を見ても信じなかった律法学者たちのように、私たちも神の奇跡に気づかなかったり、忘れてしまったりすることがある。
・イエスは「彼らの信仰」を見て、中風の人を癒された。私たちも一人ではイエスのもとに行けないとき、支えてくれ、多少強引にでもイエスのもとに連れて行ってくれる友が教会には備えられている。
・そして、私たちもまた、誰かの助け手として招かれている。このイエス・キリストの招きに、あなたはどう応えるか。お祈りしよう。