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サマリー
あらすじ・解説
序)黙示録の中央部分へ ~「この後必ず起こること」とは?
・黙示録は、これから起こる未来を教える「データブック」ではない。
・「この後必ず起こること」とはダニエル書 2 章 45 節を暗示し、バビロンから始まる人間の帝国が打ち砕かれ、神の国が全地に満ちるという狭い意味で理解するべきことである。参照:16 章 19 節
・「この後必ず起こること」を順を追って教えるものでもない。1章 19 節で「あなた(ヨハネ)が見たことを…書き記せ」と言われており「私は…見た」で幻は 40 区分に分かれている。
・「今あること(過去~現在)」「この後起ころうとしていること(現在~未来)」は区別できるが、分離できない。神は時間を超越するお方。
1)幻のスタート地点:天に備えられた神の国
・啓示のゴールは 21~22 章であり、この天が地に降りてくること。4 章の宝石の輝きが 21 章で新しいエルサレム(全世界)に満ちる。
・4 章の幻は、全体として「神の国」を象徴している。
2)神の国~御心が隈なく行われる場~
・「御座」=王座であり、世界を治める御心が示される場である。御座の周りには、御言葉を行う存在(稲妻、声、雷鳴、御霊)が控えている。参照:詩篇 148 篇
・神の御座に連なり、共に治める者として「長老(王に準じる存在)」が描かれる。神の国は神だけが王として治めるのではなく、人間が神と共に治める世界。
・スミルナの教会に「冠」は約束され(未来)、フィラデルフィアにはすでに与えられている(現在)。サルディスの教会の一部は「白い衣」をすでにまとっており(現在)、ラオディキアの教会の中で悔い改めるなら与えられる(未来)ので、この幻は、今と未来が重なっている。
3)神の国~礼拝により栄光が神に帰せられる場~
・「四つの生き物」は、神によって造られたすべての息あるものを象徴する。(参照:詩篇 103 篇)「目でいっぱい」の表象は、眠ることのない礼拝。
・神の国は、すべての造られた者が、永遠に神に感謝し礼拝する場。
・私たちがこの地で礼拝するとき、天の礼拝をなぞるように生きる時に、神の国はこの地に見えるようになっていく。
・「冠を投げ出す」のは与えられた「勝利」が神のおかげであることを告白する行為であり「神に栄光を帰する」こと。
結)礼拝によって、正され、守られる教会
・唯一の創造主を礼拝することは、霊肉二元論に対抗し、神々に存在の余地はないことを明確に表現する。