『天理教の時間「家族円満」』のカバーアート

天理教の時間「家族円満」

天理教の時間「家族円満」

著者: TENRIKYO
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このコンテンツについて

心のつかい方を見直してみませんか?天理教の教えに基づいた"家族円満"のヒントをお届けします。 スピリチュアリティ
エピソード
  • サードマン現象(前編)
    2026/01/09
    サードマン現象(前編)                      助産師  目黒 和加子 「勝手に促進剤を中止するとは、どういうことだ!」 「夜通し促進剤を続けるなんてありえません。子宮筋が疲労して子宮破裂の可能性があります! 母と子に危険が及ぶと判断し、中止しました!」  職員通用口を開けるなり耳に飛び込んできたのは、大声で怒鳴り合う声。院長と夜勤助産師の池田さんが、休憩室で大ゲンカの真っ最中です。 「すぐに促進剤を始めるぞ!」と言い放ち、部屋を出ていく院長。その背中を睨みつける池田さん。一体、何があったのでしょう。 その二日前、破水で来院した初産婦の原さんは丸一日待っても陣痛が来ず、前日の朝から分娩促進剤の点滴を始めました。胎児を取り巻く卵膜が破れ、羊水が漏れ出すことを破水といいます。破水すると細菌が子宮内に進入し、胎児が感染の危険にさらされます。自然に陣痛が来なければ薬で陣痛を起こし、お産を進めます。 17時の時点で子宮口は半分の5センチ開大。通常はここで点滴を止め、夜は子宮を休ませます。子宮は促進剤で強制的にギュッと縮んだり戻ったりをさせ続けられるので、疲れてくるのです。 院長は「20時まで点滴を続けよう」と言いました。20時になり内診しましたが、子宮口は5センチと変わりません。今度は「23時まで続ける」と言い、車で外出。23時に外出先から電話で、「明日の朝まで点滴続行しておいて」と指示を出しました。この時も子宮口は5センチのまま。 池田さんは、「子宮が疲労して分娩が停止しています。促進剤を中止して子宮を休ませてください」と上申しましたが聞き入れてもらえず、中止を自分で判断しました。 翌朝、院長が来てみると促進剤は前日の23時で中止されていて、バトルとなったようです。 申し送りを受けた日勤の私。怒りが治まらない池田さんに、「今日のところはゆっくり休んで」と声をかけ、原さんのいる陣痛室に行くと、とんでもないことになっていました。 引きつった顔の原さんがお腹を抱えて息み、強烈な痛みで言葉も出ない様子。促進剤の点滴量を調整するポンプの設定が、なんと通常の倍の量になっているではありませんか。院長が早くお産にしようと量を多くしたので、子宮の収縮が強くなり過ぎ、過強陣痛となっているのです。  すぐに促進剤を中止。分娩室に入れて内診すると、子宮口はほぼ全開大。このままお産になると判断し、病衣をめくるとお腹に薄茶色の縄のようなものが浮かび上がっています。 「まさか、これって…。バンドル収縮輪や!」 助産学の教科書でしか見たことのない、子宮破裂の前に現れる「バンドル収縮輪」が目の前に。 「まずい。このままでは子宮が破裂して母児共に命がない!」  バンドル収縮輪を見た院長は青ざめ、「T病院に搬送をお願いしてきますッ!」と大慌てで電話をしています。 すぐに救急車が到着。原さんとご主人を乗せ、T病院へ出発するその時、「僕は外来診療があるので、目黒さんが乗って行って」と院長。 「何言うてるんですか! ドクターが行かないと途中で何かあったらどうするんですか!」 「日勤の医者は僕一人やし、外来の患者さんを待たせてるので」と、立ち去ってしまったのです。  そのやりとりを聞いていた救急隊員が、偶然にも私が以前に分娩介助した秋本さんのご主人でした。 「目黒さん、どうする?」 「押し問答してても時間のムダや。秋本さん、突っ走って!」 「任せてください!」  救急車は原さんとご主人と私を乗せ、飛ぶようにT病院へ。この車中で私は不思議な体験をしたのです。  震える原さんの手を握り、「すぐに着くからね」と励ましつつも、バンドル収縮輪は一層くっきりと浮かび上がり、破裂寸前。 「神さん、私の寿命、好きなだけ差し上げます。原さんと赤ちゃんをたすけてください!」と身を捨てる覚悟を決めました。 「あ、T病院が見えた」。一瞬気が緩んだその時、気づいたのです。誰かが私の背中をさすっていることに…。  振り返ってみると、ご主人は椅子に腰かけて震えています。 「ご主人と私との間に誰...
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  • ピンポンが押せなくて…
    2026/01/02
    ピンポンが押せなくて… 兵庫県在住  旭 和世 ある日、中学生の娘が「今日友達に天理教の布教してきた~」と言います。「ええ?そうなん?どんな布教したん?」と聞くと、 「うちの家は、普通の家と違ってお寺っぽいから不思議がられるねん。だから、うちは天理教の教会やで~って紹介したら、友達が『私のおばあちゃん家の近くにも天理教あるわ~』とか、『結構色々な所にあるよな~』って盛り上がってさ~」と嬉しそうに話しています。 若い人達の間で、自分の推しや好きなものを友達に紹介したり広めることを「布教」と言うのが流行りのようで…。道を伝える「伝道」とはまたちょっと違った意味にはなりますが、娘がそうやって教会について楽しく紹介してくれたことを嬉しく思いました。 私自身も天理教の教会で生まれ、育てて頂いたので、友達が家に来ると、神殿のぼんぼりなどを見て「大きいお雛さんやな~」とか、「広くていいなあ」などと言われてちょっと嬉しかったことを思い出します。 でも、だんだん成長するにつれて、友達に説明したり、天理教について話したりすることが難しいなあと思うようになりました。時々、親について行って神名流しをしたり、戸別訪問をすることがありましたが、特に母は電車に乗っていても、病院や買い物に行っても、隣にいて仲良くなった人にいつでも神様のお話をするような人でした。内心、「お母さんすごいな~。私は恥ずかしくてそんな話できないわ~」とずっと思っていました。 そんな中でも、教会に出入りされる方が、神様のお話を聞いて心の向きが変わり、幸せになっていく姿をたくさん見せて頂いてきたので、「やっぱり神様はおられるんだ。これは真実の教えなんだ」と実感することも度々でした。 その後、私は教会の後継者さんとご縁があり、教会に嫁がせてもらいました。ところが、育児や日々の生活に必死で、布教・にをいがけに出ることがほとんどなくなっていました。「こんなことでいいんだろうか」と思いながらも、外に出ずにいると、どんどん気持ちが沈んでいって、喜べない自分に自己嫌悪がつのる毎日でした。 そんな時、近くの教会の同年代の奥さんにその悩みを打ち明けたことがきっかけで、「一緒ににをいがけをしよう!」となり、近隣の奥さん達にも声をかけ、月に数回にをいがけに回らせて頂けるようになりました。みんな子育て道中で、それぞれ悩みや事情を抱えながらも、子供達を連れて神名流し、路傍講演、戸別訪問が出来るようになりました。 中でも、私が緊張するのは戸別訪問です。インターホンを押すのに勇気が要って、「もし出て来られたら何て言おう…」とドキドキしながら回っていました。 そして、ドキドキしながらも思い出したのは、若い頃、大阪にある「花園布教修練所」で三カ月間、布教の勉強をさせてもらっていた時のことでした。寮生活をしながら、毎朝にをいがけに出る時にみんなで掛け合う言葉がありました。 匂いが掛からなんだら掛からんでよろしい お救けがあがらなんだらあがらんでよろしい 食えなんだら食わんでよろしい そんなこと神様のなさる事や あんたはただ歩いたらええのや 雨の日も風の日も毎日な 歩けんようになったら座ったらええ 神様の領分と人間の領分 はっきり分けることが肝心や 賢うなったら道は通れん 喜び湧いてこん 神様の邪魔をしているようなものや この道は実行 ひながたの道通るより他に道はない この言葉が頭に浮かんできました。 そうか、自分に何が出来るのか、何を話すのかとオロオロしていたけれど、そうじゃなかった! 神様の領分! 神様のなさること! だから私は、教祖のお供をさせてもらったらいいんだと、心が軽くなり、勇気が湧いてきました。 すると、嫌そうな顔をされたり、ちょっと怒られたりしながらも、頭を下げて「ありがとうございました」とお礼を言って、そのお家の幸せを祈りながら回れるようになりました。 そして不思議なことに、普段の生活の中でも、それまで喜べなかったことがとても小さなことに感じられたり、にをいがけで断られる度に、知らず知...
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  • 心の生活習慣
    2025/12/26
    心の生活習慣 福岡県在住  内山 真太朗 近年、生活習慣病になる人が増えているようです。これは日々の食生活や生活リズムなど、何気ない小さな事の毎日の積み重ねが大きな要因の一つと言われていますが、人間関係で起こってくる事情も、これと同じ事なのかもしれません。 ある教会月次祭の日、おつとめも終わり、参拝者も帰られ、ひと息ついていた時、自転車に乗って教会に入ってくる人がいました。見れば、ついさっきまで一緒に月次祭を参拝していた信仰熱心な75歳の女性、タカコさん。 よく見ると、自転車に荷物をいっぱい積んでいるので、てっきりバザーに出す品を何か持ってきてくれたのかと思い、声をかけると「ちょっとしばらく教会に泊めてほしい」と言います。突然のことで驚きましたが、話を聞くと、夫婦げんかをしたとのこと。 タカコさんは、80歳になるご主人と夫婦で二人暮らし。ご主人は、若い頃は銀行マンとして支店長まで勤め上げ、社会的な信頼も非常に厚く、地域でも色んな役をつとめておられた方です。しかし、家庭では厳しく、ちょっと気に入らない事があると奥さんに当たり散らし、ひどい時には手が出てしまうこともあると言います。 教会月次祭のこの日、予定していた時間よりタカコさんの帰りが遅かった事にご主人は腹を立て、「だいたいお前は嫁としてのつとめが全く出来ていない!もう出ていけ!」と大激怒。そこまで言われると、売り言葉に買い言葉で、タカコさんは「出ていけと言われるなら出ていきます!」と言って、荷物をまとめて家を出て、行くところもないから教会に来た、ということでした。 まあ、せいぜい2、3日もすれば気持ちも落ち着いて帰るだろうと、最初は軽い気持ちで見守っていました。ところが、それから一週間経ち、二週間、三週間経っても一向に帰る気配はありません。 タカコさんは教会に来てからというもの、朝づとめ前から起きて、お掃除や洗濯、子供の世話まで、教会の用事は何でもやってくれるので助かりはしますが、ご主人の事が心配じゃないのかと尋ねると、「あの人は家事も自分でするし、一人で生きていけるから大丈夫」とキッパリ言います。 教会に来て一か月が経ち、ご主人から電話が掛かってきました。「もう帰ってきてくれ」と。私は内心、「あー良かった。これで治まる」と思い、タカコさんに電話を変わると、「あなたはこの前、私の事を全否定しましたね。私にあなたの嫁はもう務まりませんから、帰るつもりはありません」と平然と言ってのけ、電話を切ってしまいました。 これ以降も、何回もご主人から電話がありましたが、頑なに同じ返事を繰り返します。とうとう、事情を聞いたご主人の親族から連絡があり、「教会にご迷惑をおかけして申し訳ありません。ついては本人と一緒に教会に行って、タカコさんと話し合います」とのことで、早速来て頂きました。 あんなにお元気だったご主人がげっそり痩せて、歩くのもやっとの状態。奥さんに出て行かれてから一か月、まともな食事をしていなかったそうです。 教会で、一か月ぶりの夫婦再会。タカコさんと顔を合わせた瞬間、ご主人はボロボロ涙を流され、「私が悪かった。申し訳なかった。この一か月、お前のいない生活で、いかに自分が一人で生きていけないかが分かった。頼む、この通りだから帰ってきてほしい。もう一度、私にやり直すチャンスを下さい」。 大の男の魂のさんげ。それに対してタカコさんは、「私の事は先立ったと思って一人で生きて下さい。世の中には独り身の男性は大勢いますから。私はもうあなたの元には帰りません」とキッパリ言います。そこから一時間、話は平行線のままでその日は終わりました。 これはさすがに放っておく訳にはいかんと思い、とにかく私は第一にげっそり痩せたご主人が心配でしたので、それから毎日、タカコさんには内緒で、教会から食事を持って自宅にうかがい、ご主人と色々話をしながらご飯を食べることを続けました。 そして肝心なのは、タカコさんの心の向きを変えることだと思い、本人とねりあいを重ねました。しかし「ご...
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