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日々是思考〜組織のマネジャーのための学びの場〜

日々是思考〜組織のマネジャーのための学びの場〜

著者: toneflow
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「マネジメントの本質を学ぶ、考える、実践する」 このポッドキャストは、組織のマネジャークラスの方々に向けて、ハウツーを超えた本質的なマネジメントの情報をお届けします。失敗から学び、適切な対応ができるリーダーシップを楽しく学ぶトーク番組です。Apple Podcast/Spotify/Amazon Musicで隔週火曜AM7時配信中。 ■パーソナリティ 大森寛明について IT企業の役員を歴任し作曲家/編曲家としても活躍。クリエイターと経営、理論と実践の間を自由に行き来しながら、マネジメントの魅力を探求しています。 《Xアカウント》 @flickertone ■番組へのお便り ぜひ感想をお寄せください! ⁠https://forms.gle/GRieST81bdhErH1x9⁠toneflow 出世 就職活動 経済学
エピソード
  • #93 ベテランが去る日、組織は何を失い、何を得るのか|縮む社会の設計図④
    2026/07/13

    ベテランが去るとき、組織に何が起きているか。去る前日まで誰も問わなかった問いが、翌月になって浮かび上がる。「なぜこの定例報告は、この流れでやってきたのか」「なぜこのクライアントには、このトーンで話していたのか」——推測するには考えなければいけない。考えるには、言葉にしなければいけない。暗黙知が形式知に変換されるプロセスが、強制的に起動される。

    ポッドキャストで詳しく語っています。


    参考資料

    • 野中郁次郎・竹内弘高(1996)「知識創造企業」東洋経済新報社 — 暗黙知から形式知への変換プロセス(SECIモデル)。「共同化→表出化→連結化→内面化」の4段階モデルとして定式化。ベテランの退職が「表出化」を強制的に起動するプロセスとして参照
    • Lave, J., & Wenger, E.(1991). Situated Learning: Legitimate Peripheral Participation. Cambridge University Press. — 実践コミュニティ(CoP)における知識継承の理論的枠組み。新人が周辺的正統参加から徐々に中心へ移行するモデル。「見て覚える・量をこなす」OJTモデルの理論的背景として参照


    番組で取り上げた書籍紹介

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    20 分
  • #92 なぜ3年目が育たないのか | 縮む社会の設計図③
    2026/07/06

    2024年、ウォートン校のBastaniらがPNASに発表した実験があります。高校数学の授業でAIを使い放題にしたグループは、練習問題のスコアが48%高かった。ところが同じ生徒たちをAIなしでテストすると、今度は17%低いスコアになった。

    練習では伸び、本番では落ちる。道具に頼るほど、道具なしでは動けなくなる——この構造は、数学の授業だけの話ではありません。

    職場の育成に置き換えたとき、同じことが起きています。しかも、もっと見えにくい形で。

    新人が資料を作り、上司が赤を入れ、「なぜここを直したか」を考える。その繰り返しの中で、組織の文脈が体に入っていく。守破離の「守」というのは、作業を身につけることではなく、判断の基準を暗黙的にインストールするプロセスだった——私はそう理解しています。

    ところが今、「文脈を持っている上司がAIを直接使う方が、新人に指示するよりも速くて品質も高い」という合理的な判断が各所で積み重なっています。仕事は回る。でも、その判断が積み重なった先で、打席が構造的に消えていく。

    育っていないのは「スキル」ではありません。「AIが出した答えを、なぜ採用するのか」という判断軸です。選択肢を選ぶだけでなく、自分の言葉で判断を立てられるかどうか。これが育つためには、問われる経験が必要です。問われない環境では、育ちようがない。

    人口減少の文脈で考えると、この問題はさらに深刻になります。入ってくる人が減る(第1層)、打席に立てない構造(第2層)——このふたつが重なると、「文脈を体で知っている人間」が人口減少以上の速度で減っていく可能性がある。

    ポッドキャストで詳しく語っています。

    参考資料

    • Bastani, H., Bastani, O., Sungu, A., Ge, H., Kabakcı, Ö., & Mariman, R.(2024)「Generative AI Can Harm Learning」The Wharton School, University of Pennsylvania(PNAS掲載)— AIガードレールなし使用群が練習問題で48%高スコア→AIなしテストで17%低スコアとなった高校数学の実験
    • アニメ「ブルーピリオド」第4話 — 「好きな絵の上澄みを掬ったよう」の台詞。技術はあるが「なぜ」が見えない表現として引用
    • 野中郁次郎・竹内弘高(1996)「知識創造企業」東洋経済新報社 — 形式知と暗黙知の変換プロセス(SECIモデル)、守破離の文脈における暗黙知の体得として参照
    • パーソルホールディングス・中央大学(2018)「労働市場の未来推計 2030」— 2030年労働力不足644万人(シリーズ全体の前提データ)

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    19 分
  • #91 AIと一緒に考えると、間違える | 縮む社会の設計図②
    2026/06/29

    「AIを使えば、アウトプットの質は上がる」——そう信じてきました。道具が良くなれば、結果も良くなる。それが当然の前提だと思っていました。

    でも、2024年にMITの研究チームが「Nature Human Behaviour」に発表した論文が、その前提を揺るがします。106本の研究をまとめて分析したメタ分析の結果、意思決定タスクに限ると、人間とAIの組み合わせは85%のケースでAI単独に劣っていた。人間が加わることで、精度が下がった。

    なぜか。人間がAIの出力に引きずられるからです。AIが自信満々に答えを出すと、「まあそうかな」と同調してしまう。本来なら人間がAIの誤りを修正するはずが、逆に人間がAIの誤りを追認する。

    BCGとハーバードが758名のコンサルタントで行った実験も、同じ構造を示しています。AIが苦手な領域のタスクでは、AIを使ったグループの正解率が84.5%から70.6%に低下。さらに、AIの使い方トレーニングまで受けたグループは60.0%にまで落ちた。使いこなせるようになればなるほど、パフォーマンスが下がった。

    AIには得意な領域と苦手な領域があり、その境界はギザギザしている——研究者たちはこれを「ジャギード・フロンティア」と呼びます。そして、AIは苦手なとき「これは苦手です」と言わない。もっともらしいが間違った答えを、黙って返してくる。「サイレント・フェイラー」です。

    AIを使いこなすとは、何でも任せることではなく、「何をAIに任せないか」を決める判断力を持つことです。

    ポッドキャストで詳しく語っています。


    参考資料

    • Vaccaro, M., Almaatouq, A., & Malone, T. W.(2024)「When combinations of humans and AI are useful: A systematic review and meta-analysis」Nature Human Behaviour — 人間+AIの組み合わせが、意思決定タスクの85%でAI単独に劣ることを示したメタ分析(106本の研究を集約)
    • Dell'Acqua, F., McFowland, E., Mollick, E. R., et al.(2023)「Navigating the Jagged Technological Frontier: Field Experimental Evidence of the Effects of AI on Knowledge Worker Productivity and Quality」Harvard Business School / BCG — 758名のコンサルタントを対象にした実験。ジャギード・フロンティアとサイレント・フェイラーを定義。苦手領域でAI使用群の正解率が14pt低下、プロンプト習熟群では25pt低下
    • Mata v. Avianca, Inc.(2023)S.D.N.Y. No. 22-cv-1461 — 弁護士がChatGPT生成の架空判例6件を連邦裁判所に提出し、制裁金5,000ドルを科された事案
    • Macnamara, B. N., et al.(2024)「The illusion of understanding: How AI assistance leads to overconfidence」Cognitive Research: Principles and Implications — AIへの依存がスキル劣化の自覚を妨げる「理解の幻想」を提唱
    • 複数研究の集計(航空業界)— 高自動化フライト継続後の基本タスク失敗率38〜44%。オートメーション・バイアス研究の知見
    • Brynjolfsson, E., Li, D., & Raymond, L. R.(2025)「Generative AI at Work」Quarterly Journal of Economics — 生成AI導入により初心者の生産性+34%向上、熟練者には効果なし
    • Gonzalez, C., et al.(2026)「Complementarity and substitution in human-AI collaboration: A framework for adaptive task allocation」PNAS Nexus — 人間とAIの補完性フレームワーク。役割分担と情報・能力の非対称性設計の重要性を整理


    番組で取り上げた書籍紹介

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    23 分
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