• #51 私達はなぜ働くのか? 近代労働観が遺した功罪:後編(近代~現代編)
    2025/04/14

    「やりがい」や「自己実現」を求める一方で、なぜ私たちは時に「労働の疎外感」や「虚しさ」を感じてしまうのでしょうか? チームメンバーとの間で「働く意味」の価値観が食い違うのはなぜでしょうか? その答えのヒントは、近代以降の歴史の中に隠されています。

    このエピソードでは、まず西洋社会において、宗教改革によって生まれた「神聖な天職」という考え方が、どのように資本主義の発展と結びつき、「経済的価値」を最優先する流れを生み出したのか。そして、その影として現れたマルクスの「労働の疎外」や、現代的な「バーンアウト」といった問題。さらには、それに抗う「労働の尊厳」という理念の誕生までを紐解きます。

    同時に、近代化の道を歩んだ日本が、福沢諭吉、渋沢栄一、新渡戸稲造、賀川豊彦といったキーパーソンたちを通じて、西洋の労働観とどう向き合い、日本の伝統と融合させながら独自の「働く意味」を模索してきたのか。そして、戦後の「企業戦士」の時代から、現代の「働き方改革」や価値観の多様化へと至る、目まぐるしい変遷を辿ります。

    過去の労働観の変遷を知ることは、現代の複雑な労働問題を理解し、私たちが無意識に囚われている「働くことの常識」を客観視(メタ認知)する上で不可欠です。マネージャーとして、多様な価値観を持つメンバーとより良く協働し、これからの「人間らしい働き方」や組織のあり方を構想するための、深い洞察と具体的なヒントを提供します。

    参考書籍:

    📘 『仕事』(今村仁司 著)

    📘 『なぜ私たちは燃え尽きてしまうのか』(ジョナサン・マレシック 著)

    📘 『論語と算盤』(渋沢栄一 著)

    📘 『ブルシット・ジョブの謎 クソどうでもいい仕事はなぜ増えるか 』(酒井隆史 著)

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    29 分
  • #50 私達はなぜ働くのか? 労働観の起源を探る旅:前編(古代~近世編)
    2025/04/07

    なんと今回で50回目の配信となりました。

    今回は(ゆるくやるつもりが結局深掘りしてしまいましたが…)、「労働とは何か?」という、誰もが関わる根源的な問いを、歴史を紐解きながら皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

    「お金のため(貨幣価値)」と「やりがいや貢献(社会的意義)」。現代の私たちは、働くことに対して様々な価値観が入り混じり、時に混乱したり、バーンアウトしたり、あるいは部下との1on1で価値観の違いに戸惑ったり…。こうした悩みの根っこには、実は、私たちが無意識のうちに受け継いできた、歴史的な「労働観」の変遷が深く関わっているのかもしれません。

    このエピソードでは、そのルーツを探る旅の前編として、古代ギリシャ・ローマ世界、ユダヤ・キリスト教における「罰」としての労働、中世ヨーロッパの「祈る者・戦う者・働く者」という身分社会での労働、そして宗教改革による「天職」という概念の誕生まで、西洋の労働観の大きな流れを追います。さらに、それとは対照的に、古代から中世にかけての日本では、神道・仏教・儒教の影響の下で、労働が「神聖な営み」「功徳」「奉仕」「修行」として、どのように肯定的に捉えられてきたのかも見ていきます。

    歴史を知ることで、現代の私たちが「当たり前」と思っている労働観が、決して普遍的なものではないこと、そしてそれがどのように形作られてきたのかを客観的(メタ認知)に捉えることができます。

    マネージャーとして、多様な価値観を持つチームメンバーと向き合い、これからの「働く意味」を考える上で、きっと多くのヒントが見つかるはずです。

    参考書籍:

    📘 『仕事』(今村仁司 著)

    📘 『なぜ私たちは燃え尽きてしまうのか』(ジョナサン・マレシック 著)

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    35 分
  • #49 アンラーニング:手放すことでひらかれる成長の扉
    2025/03/24

    このエピソードでは、「アンラーニング(unlearning)」をテーマに、なぜ私たちは過去の成功体験に縛られ、新しい環境への適応を阻まれてしまうのか、そしてその壁をどう乗り越えるかについて掘り下げていきます。

    急激に変化する時代において、私たちは新しい知識やスキルを学ぶだけでなく、時には「過去の学びを手放す」ことが求められます。これこそが、アンラーニングです。

    このエピソードでは、以下の11章にわたって、アンラーニングの概念、実践、そしてリーダーシップとの関係性を丁寧に解説しています。

    1. アンラーニングとは
    2. なぜアンラーニングが必要なのか、成功のパラドックスとコンピテンシー・トラップ
    3. 人間の本質的な部分が、アンラーニングを必要とすること
    4. 方法の原理とアンラーニング
    5. アンラーニング、2つのレベル
    6. 学習志向と他者評価志向
    7. アンラーニングを妨げるもの
    8. アンラーンの3つの行動サイクル
    9. アンラーンできる組織づくり
    10. ヘンリー・クラウドのリーダー論とアンラーニング
    11. まとめ


    アンラーニングは、単に知識を捨てるのではなく、固定化された思考や行動の「ほぐし」によって、新しい自分をつくり出すためのプロセスです。このプロセスを通じて、変化に強く、しなやかな個人や組織を育むヒントを探っていきます。

    参考書籍:

    📘 仕事のアンラーニング(松尾 睦 著)

    📘 アンラーン戦略(バリー・オレイリー著)

    📘 チームの力(西條 剛央 著)



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    26 分
  • #48 生成AI時代の生産性とは?:できる人材として生き抜く生存戦略
    2025/03/17

    生成AIの進化が加速する現代、仕事の在り方は大きく変わろうとしています。生産性が高い人材はより価値を発揮し、逆に変化に適応できない人材との差は広がる一方。

    「できる人材」として生き残るためには、どのような戦略が必要なのか?

    本エピソードでは、以下のポイントを深掘りします。

    1. 現代ビジネスにおいて、生産性が重要視される背景
    2. 生産性とはなにか?
    3. 現代の企業インセンティブの課題:生産性×投入量=生産量の限界
    4. 現代の働き手が受ける「時代ならではの痛み」とは?
    5. 「できる人材」と「できない人材」の格差が広がる時代:どう生き残るか?


    生成AI時代の生産性とは一体どういうことなのか?

    「AIに負けない」ではなく、「AIと共に成長する」ための具体的な方法を解説します。

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    35 分
  • #47 リーダーの成長を後押しするもの:インテグリティと価値観への献身
    2025/03/10

    リーダーとして成長するとは、単にスキルを磨くことではありません。大切なのは、自らの価値観に深く向き合い、それを軸に行動し続けること。そして、それを支えるのが「インテグリティ(統合された人間性)」です。

    本エピソードでは、ヘンリー・クラウドの洞察をもとに、リーダーが成長し続けるために必要な「価値観への献身」と「インテグリティの力」について掘り下げます。

    長期的に人々に信頼され、影響を与えるリーダーになるために。あなたのリーダーシップを次のレベルへと引き上げるためのヒントをお届けします。

    🔍 エピソードの内容

    • リーダーの成長の本質:スキルや役職ではなく、人間性の統合が鍵を握る
    • 価値観に向き合う重要性:リーダーシップを支える判断基準としての価値観
    • 成長・発展を求める力:自己投資・リスクテイク・継続的学習の姿勢
    • 自己を超える能力:成長が自分のためだけでないことを理解する
    • インテグリティの発揮:6つの資質を統合し、バランスを取ることの重要性
    • 価値観への献身と自己理解:過去の体験や他者のストーリーを通じて、自らの価値観を磨く


    📌参考文献:⁠ヘンリー・クラウド『リーダーの人間力』⁠


    ■番組で取り上げた/参考にした書籍リスト

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    22 分
  • #46 完全無欠を捨てる:逆境をチャンスに変えるリーダーの条件
    2025/03/03

    逆境に直面したとき、あなたはどう向き合っていますか?

    リーダーである以上、避けては通れない問題や失敗の連続。しかし、完璧であろうとするあまり、つい自分を責めすぎたり、誰かのせいにしたくなることもあるかもしれません。

    このエピソードでは、「逆境を乗り越えるリーダーの本当の強さ」についてお話しします。焦らず、無理に完璧を目指さなくてもいい——そのことに気づくことが、リーダーとしての大きな成長につながるはずです。

    🔍 エピソードの内容

    • 逆境と向き合うリーダーの資質とは?

      問題解決力は、理論だけではなく「行動」によって証明されます。リーダーが現実を受け止め、課題に立ち向かうための土台を解説します。

    • 失敗から立ち直る力

      実際にあったエピソードを通じて、「失敗をどう受け止めるか」がリーダーシップにどれほど影響を与えるのかを考えていきます。

    • 自分と結果を切り離す大切さ

      結果が悪かったとしても、それはあなたの「存在」を否定するものではありません。どうすれば冷静さを保ち、再挑戦できるのかを探ります。

    • 他責思考から抜け出す方法

      誰かのせいにしたくなる心理の根本にあるものとは? その感情にどう向き合うべきか、深掘りしていきます。

    あなたが感じる逆境も、きっと成長の糧になります。完璧を目指さなくてもいい、今のあなたができることから始める。その第一歩を、このエピソードで一緒に探してみませんか?

    📌参考文献:ヘンリー・クラウド『リーダーの人間力』


    ■番組で取り上げた/参考にした書籍リスト

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    31 分
  • #45 結果を出すリーダーは何が違う? 成果につながる行動原則
    2025/02/24

    「リーダーにとって“成果を上げる力”とは、単なる目標達成にとどまりません。成果は、組織の外に生まれる好ましい変化であり、そのためにリーダー自身がどのように行動し、貢献するかが鍵となります。

    このエピソードでは、ピーター・ドラッカーヘンリー・クラウドの理論をもとに、リーダーが成果を生み出すために必要な「セルフマネジメント」の力について深掘りしていきます。

    • なぜリーダーは「成果」ではなく「貢献」に意識を向けるべきなのか?
    • 自己認識を深め、強みを活かす方法とは?
    • 組織の外に目を向けることで成果を最大化する方法

    リーダーとして、「どうあるべきか?」を見つめ直し、組織の成果を最大化するための実践的なヒントが詰まったエピソードです。

    📌参考文献

    • ⁠⁠ドラッカー『現代の経営』
    • ⁠⁠ヘンリー・クラウド『リーダーの人間力』


    ■番組で取り上げた/参考にした書籍リスト

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    20 分
  • #44 なぜ人は現実を直視できないのか?リーダーに求められる覚悟と行動
    2025/02/10

    リーダーにとって「現実を直視する力」は、成功を左右する最も重要な資質のひとつです。しかし、多くの人が自分に都合の悪い現実から目を背け、都合の良いストーリーを作り上げてしまいがちです。なぜ人は現実を直視できないのか?そして、リーダーがそれにどう向き合うべきなのか?

    本エピソードでは、
    人が現実を受け入れられない心理的メカニズム
    嘘をつくことで現実認識が歪んでしまうプロセス
    現実と向き合うことで得られるリーダーとしての成長
    トラウマや未解決の感情が判断力に及ぼす影響とその対処法
    現実を受け入れ、正しい意思決定を行うための具体的な方法

    などを、具体的なエピソードや事例を交えながら深掘りしていきます。

    📌参考文献

    • ドラッカー『現代の経営』
    • ヘンリー・クラウド『リーダーの人間力』

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    31 分