エピソード

  • 28|「陰謀論」論
    2025/04/07

    【今回のトピック】なぜ今、陰謀論が話題なのか/プーチンのKGB仕込みのフェイクニュース製造法/米国内ロシア系メディアのトンデモ論を米保守系チャンネルが推す/陰謀と陰謀論を分けて考えよう/ツールとしての陰謀論/マケドニアのフェイクニュース工場/(笑)なき現在/「悪化」の原因を外部に求めたい社会全体の余裕のなさ/被害者ナラティブの誕生/宗教は救いを求め、陰謀論は敵を求める/敵、文脈、最短距離の「答え」/批判によって強くなる光の戦士/『チ。-地球の運動について-』のブーム/観念論から実在論へ/「とりあえず一緒にメシ食お?」/ネガティブケイパビリティの重要性/陰謀論もたまに当たる?/個人がメディア化する以前の風景/裏取りは3カ所から/人は物語がないと情報を理解できない/トランプとロイ・コーン/孤独が育むものたち/光の戦士から光の語り部へ

    ▼番組への感想、メッセージ、あなたの感謝本をぜひお送りください!https://forms.gle/jSZMtD58zpaD3gzH9

    続きを読む 一部表示
    33 分
  • 27|タロットの神秘を暴く一大大著─伊泉龍一『タロット大全─歴史から図像まで』
    2025/04/02

    今回の感謝本:伊泉龍一『タロット大全─歴史から図像まで』(紀伊國屋書店)


    【今回のトピック】分厚い本の選び方/武田が7年積んでいた本/はじまりはトランプから/めっちゃ俗!/ルネサンス期の北イタリアの詩人・ペトラルカ/祭りの衣装から生まれた大アルカナ/ナポレオンの時代=古代の記録が読み解けるようになった時代/タロットは古代エジプトの秘術?/ジプシーが広めた?/世はフリーメイソンの時代/澁澤龍彦もだまされた/激変する時代に占いが流行った/大人気占い師・マドモアゼル・ルノルマン/近代以降にオカルトと合流/黄金の夜明け団/トランスパーソナル心理学/ユングと心の発達理論/占い道具からカウンセリングツールへ/カードの意味もインスピレーションで解読していい/占いはAIにできない仕事 

    ▼番組への感想、メッセージ、あなたの感謝本をぜひお送りください!https://forms.gle/jSZMtD58zpaD3gzH9

    続きを読む 一部表示
    31 分
  • 26|嘘を混ぜることで描ける「真実」─ジョン・アーヴィング『ピギー・スニードを救う話』
    2025/03/25

    今回の感謝本:

    ジョン・アーヴィング『ピギー・スニードを救う話』(新潮社)


    【今回のトピック】書くことへの感謝コア/アーヴィングのショウケース的1冊/病床で久々に手にとった本作/自らが作家となったきっかけを振り返るメモワール/おばあちゃん子だったアーヴィング/ある不幸を前にして咄嗟に嘘の物語を紡いだアーヴィング少年/「○○だったかもしれない世界」を紡ぐことが作家の仕事/小説家の真実を記した珠玉の冒頭部分/燦然と輝き続けるおばあちゃん像/廣田「武田さんの日記やエッセイにはフィクションが含まれるの?」/書くことは思い出すこと/フィクションを織り交ぜないと書けない「真実」の存在/一時期ブックオフで良く見たアーヴィング作品/自らの定点観測としての再読のすすめ

    ▼番組への感想、メッセージ、あなたの感謝本をぜひお送りください!https://forms.gle/jSZMtD58zpaD3gzH9

    続きを読む 一部表示
    30 分
  • 25|いまAIとどう暮らしてる?
    2025/03/18

    【今回のトピック】それぞれAIとどう向き合ってる?/クリエイターの集うAI勉強会で開眼した武田/いまが分水嶺/大手コンサル企業の新人仕事はほぼAIで行われている?/「AIを歓迎するか否か」という問いの陳腐化/SSWSでのマッキンゼー社員による問いの読み替え/AIとつくった大学のシラバス/サポートからエージェントへ/MCP×Obsidianによって世界が変わる/AIの手癖を理解する/「AIには○○できない」という人ほどAIに触れていない問題/丸山ゴンザレスとAI/AIの考えるギャグは笑えるか/AIとコピーライティング/人間が「人間にしか出来ない」と思いたいものとは何か/AIは厚い本も読んでくれる/便利のパラドックス/タイパよりプロパ/人はなぜ釣りをするのか

    ▼番組への感想、メッセージ、あなたの感謝本をぜひお送りください!https://forms.gle/jSZMtD58zpaD3gzH9

    続きを読む 一部表示
    32 分
  • 24|自伝として語られる蠱惑的なテックとサイケの精神史
    2025/03/10

    今回の感謝本:武邑光裕『Outlying 僻遠の文化史』(rn press)


    【今回のトピック】圧倒的にかっこいい装丁の自伝/メディア美学者という肩書き/武邑先生の「技術と芸術」という講義を受けていた廣田/GDPRとICC/「そこまで書くか」という来歴が記される/本書の背骨になる概念「ゾーン」/複雑な家庭環境からはじまる魂の放浪/人智学と黒魔術/マンハッタンのアンダーグラウンド/バスキアとポストパンク/対抗文化の旗手たちとの出会い/サイケデリック体験のドキュメント/ITとサイケデリックカルチャーの重なり/トランスパーソナリティ心理学/からの芝浦GOLDのオーガナイズ/極私的な視点から記されるテック・アート・精神史/人文学サイドからの情報学/ポストモダンと学際/異才が集まっていた『遊』編集部/おまけの小冊子もアツい/オウム真理教とサイケとコンピュータ/分断しつつあるジャンルの交差点に立つこと/便利な社会で魂はどこに置かれるのか/あとがきで引用されるディラン・トマス

    ▼番組への感想、メッセージ、あなたの感謝本をぜひお送りください!https://forms.gle/jSZMtD58zpaD3gzH9

    続きを読む 一部表示
    32 分
  • 23|日記はクリエイティブの一番出汁─『文藝 2025年春季号』
    2025/03/04

    小学校のとき日記以外の宿題がなかった武田による、日記への感謝回。日記本ブームのいま、日記を書くこと読むことの楽しみと効能を考えます。

    今回の感謝本:『文藝 2025年春季号』(河出書房新社)武田百合子『富士日記』(中公文庫)川上弘美『東京日記』(平凡社)図Yカニナ『白夜日記』


    【今回のトピック】またしても「書き方」の話/「つくる」への関心のルーツは福音館書店『工作図鑑』から/工学部卒なのに機械に関心があまりない廣田/ド文系なのに宇宙や自然科学が好きだった武田/スタンディングデスクの素晴らしさ/後悔しないためのこだわり/ルーティンへのあこがれ/起床即執筆×ポモドーロ×スタンディングデスクで利確する/多動の民は立って踊りながら書くべし/DJのように書く/やりたいことから順番にやる効果/何をやろうか迷う時間はムダである/迷う前に書け!/30分だけでも書く意味がある/ノってきても時間がきたらおしまい/日記の楽しみ/途切れても再始動すれば「続いている」/空前の日記本ブーム/日付さえあれば/『誰かの日記』/自分だけの日記と公開前提の日記の違い/宿題が日記だけだった小学生時代/よろこんでもらいたくて日記に書いていた「おはなし」/日記はクリエイティブの一番出汁/書かれなければ思い出されないことがある/3つのキーワードから記す「ありえた日の日記」/日々がおもしろくなるから書けばいい/『二十歳の原点』


    ▼番組への感想、メッセージ、あなたの感謝本をぜひお送りください!https://forms.gle/jSZMtD58zpaD3gzH9

    続きを読む 一部表示
    41 分
  • 22|鈍器本を読むよろこび
    2025/02/27

    番組がはじまって早くも半年。2024年の本と暮らしを振り返っていく今回は、廣田が鈍器本を読むことの効能と喜びを熱弁します。


    【今回のトピック】本が読めている=ウェルビーイングな状態/余暇に読むのではなく、読むために調整する/なぜ本好きなのにスマホに手が伸びるのか/SNSは噂話のプラットフォーム/大量の鈍器本を読む秘訣/自分を責めないための読書術/難所なき見晴らしはつまらない/最近読破の鈍器をざっくり紹介/所有を巡る冒険/世界文学の旗手による88万字のマスターピース/実は大作ゲームよりタイパのいい鈍器本/長過ぎて混乱するストーリーラインが人生っぽい/進化心理学から見るハラスメントの起源/鈍器本ならではのよろこび/AIは物語を書けるが読んで楽しむのは人間では?/電子書籍ならいつでも鈍器?/読み方をつくる楽しみ/迷ったら一旦買おう鈍器本!

    ▼番組への感想、メッセージ、あなたの感謝本をぜひお送りください!https://forms.gle/jSZMtD58zpaD3gzH9

    続きを読む 一部表示
    30 分
  • 21|荒廃した資本主義下のサヴァイバルガイド─アナ・チン『マツタケ─不確定な時代を生きる術』
    2025/02/17

    タイトルだけ聞き、生物学の本だと思いきや、じつは荒廃したグローバル資本主義下でのサヴァイバルガイドとして楽しめるこちら。鈍器本への誘い!


    今回の感謝本:アナ・チン『マツタケ─不確定な時代を生きる術』(みすず書房)

    【今回のトピック】442Pの中型鈍器/英題は「The mushroom at the End of the World」=世界の終わりのマッシュルーム/安心安定の知識の泉・みすず書房/京大初のマツタケ学/著者はフェミニズムと環境人類学を牽引する文化人類学者/森林には資本主義下の課題が全部現れる/「マツタケ、深いんすよ!」/学際的で多声的な書かれ方/荒れ地でないと育たない/量産・安定供給不可/輸入先はコロラド州の森/採集者は移民としてやってきたミェン族/楽しみとしての採集/「汚染されたダイバーシティ」の誇り/爆心地から最初に生えてきたのがマツタケ/珍重するのは日本人だけ/贈与としての食品/マツタケから学ぶ荒廃した資本主義下のサバイブ術/意外な里山批判/写真と文体のかっこよさ/マルジェラのきのこパーカー/マツタケをモチーフとしたポストグローバル資本主義論/幸せになる偶然性のあり方/結末に抗って/書籍の本質的なよろこびは鈍器本にあり/プルースト『失われた時を求めて』どの訳で読むか


    ▼番組への感想、メッセージ、あなたの感謝本をぜひお送りください!https://forms.gle/jSZMtD58zpaD3gzH9

    続きを読む 一部表示
    39 分