エピソード

  • 48|急にいなくなっちゃった「あの人」との別れ方
    2025/10/06

    今回の感謝本:

    宇波彰『旅に出て世界を考える』(論創社)

    中沢新一『大阪アースダイバー』( 講談社)


    【今回のトピック】トップ難関校だけが入塾できる東大受験専門予備校・鉄緑会での出会い/東大より過酷な環境/高3から入塾しビリだった廣田/物理の授業で隣になったSさん/異次元難易度の理三/塾帰りの公園でやった花火/Sさん卒業式を欠席しひとりリビアへ/文通のはじまり/思春期特有の距離感/「友達だったら一生仲良くいれるよね」/研究医としてアメリカで活躍/8月、突然伝えられた訃報/同い年の親友ともう会えないなんて思えない/リビア滞在中の手紙に「宇波先生っていう仏文研究者と会った」/1996年にリビア滞在中に書かれたエッセイを発見/同書内に前回の感謝本・中沢厚『石に宿るもの』が登場/大阪ってNYぽくない?/ふとSさんの大阪でのキャリアを思い出す/梅田の紀伊國屋書店で手に取った『大阪アースダイバー』/東西を重要な通りと考えた大阪/生駒山から太陽が昇り中百舌鳥へ沈む/中百舌鳥=古墳のショーケース/古代人「死んだ魂は山へ還る」/万博を無視して往馬大社へ/誰もいない境内に舞う蜻蛉たち/招かれているときの神社はハンパない/「こんな感謝のしかた、あんのかよ〜」/「くらげなす」土地と傀儡子による無縁社会/追悼・本・感謝

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    46 分
  • 47|藤井風がシンボルスカを連れてきた!─ヴィスワヴァ・シンボルスカ『瞬間』
    2025/09/29

    今回の感謝本:ヴィスワヴァ・シンボルスカ『瞬間』(未知谷)

    【今回のトピック】執筆の目処が立ってきた武田/あこれがれの文体は自分では扱えない/藤井風への複雑な距離感/ルーティンを手放していく/憑依型はリファレンスを要しない?/本をテーマにしたpodcasterたちのイベント「選書イズラブ (with Podcasters)」に参加します!/本棚の中で光を発していた1冊/激動の時代のポーランドをまなざす詩人/読みを助けてくれる訳者解題/「だって詩集なんだもん」/「瞬間」「ひしめき合う世界で」/処方箋的なことばと問いを拡張してくれる詩/選書なのに自分で選んだ気がしない/たくさんの哀しみを経験したひとの発する優しさ/シンボルスカの2つの大きな喪失/祖国は亡くとも風景はたたずんでいる/自分が自分でいることの圧倒的偶然性/自分にとって大切なことばは自然とつながりあう/ペイフォワードしていくんだ/藤井風がシンボルスカを連れてきた!/書かされているという感覚/「さまよえる魂の通り道」っていうとアレだけど、でもそうだよね▼番組への感想、メッセージ、あなたの感謝本をぜひお送りください!https://forms.gle/jSZMtD58zpaD3gzH9

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    37 分
  • 46|サブスク時代に「音楽」を取り戻す方法
    2025/09/22

    【今回のトピック】音楽なにで聞いてます?/それぞれの音楽視聴史/6歳差のメディア体験/ソニーとsonic stage/ipod classicという事件/Winny、Cabos、LimeWire/原体験としてのカセットテープとエアチェック/「廣田くんヒップホップばっか聞いてブレてるよ」/人質としてのミックステープ/mp3→CDへの焼き戻し/サブスクが音楽好きに忌避されていた時代/アクセス権というさびしさ/この1000円でなにを聞くべきかという思春期最大の問い/せっかくだからがまんして聞くか/TSUTAYA棚巡回の楽しさとネトフリDIGのむなしさ/都内レコードショップ巡りというRPG/町を領土化する/必要なコストと豊かさ/音楽メディアは「速い」/ソニーミュージックのCMのサウンドロゴ/試聴なき「本聴」の時代/タワーレコードとゆらゆら帝国/誤配は増えている?/プレイリストと贖罪/作業BGMはAIにとってかわる/The Velvet Sundown以降の世界/サブスク時代に「あの頃」の音楽体験はできるのか?/今こそ音楽メディアに触れるべし!/今こそ『ミュージック・マガジン』を定期購読すべし!/ミュージックバーというメディア/編集、文脈と視点/レビューこそ雑誌の核心/サブスクと雑誌の相性のよさ/BRUTUSのマップアプリ/かつては蔑称だったカタログ誌を復権させたい/調べる権利と楽しさ▼番組への感想、メッセージ、あなたの感謝本をぜひお送りください!https://forms.gle/jSZMtD58zpaD3gzH9

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    39 分
  • 45|崇め、投げ、戦う。石という不思議─中沢厚『石にやどるもの 甲斐の石神と石仏』
    2025/09/16

    今回の感謝本:中沢厚『石にやどるもの 甲斐の石神と石仏』(平凡社)


    【今回のトピック】夏に山梨探訪をしていた廣田/崇める対象としての石/飛び道具としての石/道祖神の起源って?/悪しきものを防ぐ岐(くなど)の神、塞(さえ)の神/結界+道教の考え+神話的イメージ/天祖降臨でニニギの道案内をした猿田彦/後に仏教もミックスされ六地蔵へ/山梨の丸石信仰/長野は石の棒を飾ってる/自然界において球体はめずらしい/著者は中沢新一の父/カメラが趣味の青年、偶然出会った植物学者に民俗学を勧められる/山梨をリサーチした伝説的民俗学者・山中共古/山梨の馬頭観音は穏やかな顔/石投げ合戦としょんべんきり/つぶてから蒙古襲来、そして網野史観へ/ひとはいつから石を投げ戦ったのか/そしてもののけ姫へ/山梨と煮貝/おばけには必ず出身地がある/民間信仰とポップカルチャー▼番組への感想、メッセージ、あなたの感謝本をぜひお送りください!https://forms.gle/jSZMtD58zpaD3gzH9

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    32 分
  • 44|ふたたび世界を味わうために─永井玲衣『さみしくてごめん』
    2025/09/08

    今回の感謝本:永井玲衣『さみしくてごめん』(大和書房)


    【今回のトピック】生活のうまくいってなさ赤裸々に話します!/子育てと「継続」の相性の悪さ/悩みを検索すると広告に誘導されるつらさ/正解以外は損するよ、というナラティブ/ディーラーで聞いた「今こそ都民はEVに乗るべき理由」のおもしろさとノレなさ/選べる豊かさと差異化のゲーム/ユーザー全員が商品の時代/過剰なアップデートとアンラーニング/新車が欲しいわけでも旧車に乗りたいわけでもない/残クレアルファード問題/じつは永井玲衣さんの哲学対話のスタイルにインスピレーションをもらってます/念入りな散歩とは何か/選ばれないまま未知に出会いたい/世界は絶えず未知のサインを送っている/圧巻の散歩描写でなにかバリバリと剥がれた武田/過剰な比較検討をもうしたくない/世界そのものに触れていたい/今までにないものを出そうして生まれたアイディアへの既視感/「スルメを見てイカがわかるか?」/ベンヤミンの気散じ/感じられる世界を味わうということ/課題解決思考で失ってしまうもの/一編のエッセイで「大丈夫」って思えるすごさ/答えのない問いの豊かさ/▼番組への感想、メッセージ、あなたの感謝本をぜひお送りください!https://forms.gle/jSZMtD58zpaD3gzH9

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    28 分
  • 43|多摩・縄文・軍都
    2025/09/01

    【今回のトピック】お盆どうしてた?/多摩ニュータウンで縄文を探っていた廣田/奈良時代に東京の中心だった府中/高句麗からやってきた瓦職人のギルド/大和朝廷以前の時代のため縄文研究が進んだのは戦後/1951年上野での「とりあえず土器を並べる展示」で岡本太郎が驚愕/近く紹介したい中島岳志『縄文 革命とナショナリズム』/島尾敏雄のジャポネシア/照葉樹林文化論/縄文と宇宙/三島SF『美しい星』/縄文的民藝/子育てのあいま2年ぶりに映画館に出かけた武田/正義の相対化が前提となった2025年の『スーパーマン』/どう見てもパレスチナ問題のメタファーでしょ/アメリカって国はおもしろいな〜/かつての軍都・立川/多摩とヤンキー/太宰、春樹、龍/柄谷行人と多摩

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    28 分
  • 42|文明をつくった国による新たなグラウンドデザイン─夏申『わたしの上海游記―揚子江のほとりで本を読む』
    2025/08/13

    今回の感謝本:夏申『わたしの上海游記―揚子江のほとりで本を読む』(紀伊國屋書店)

    【今回のトピック】廣田、黒鳥社・若林さんオーガナイズの中国リサーチ旅へ/投資は盛り上がるもビジネスモデルが確立できてない欧米のAI企業/すでに社会実装済みの中国/『三体』の作者・劉慈欣が働くAI企業/ハイヤーの運転手レベルの自動運転/ドローンの運ぶデリバリー/なぜ中国では可能なのか/鄧小平をいかに理解するか/欧米に認められることファーストで近代化した日本/10億人規模の他民族国家を統治する必要のあった中国/そんなリサーチ旅行中に読んだ副読本/中国に住みながら自由に書くための覆面作家という手段/愛国心教育としての京劇/文化自信と国潮回帰/図書館内の秘密のスタジオ/国を隔てていても文化が共有されている南米/地域で言語すら分かれる中国/中国で人気の日本人歴史学者・宮崎市定/暴君ではない異端の独裁君主・雍正帝/中国的民主というキーワード/国家プロジェクトとしてのグレーターベイエリア構想/文明をつくれた国=OSをつくれる国/

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    45 分
  • 41|そこにいた君たちへ─新井英樹『定本 宮本から君へ』
    2025/08/04

    今回の感謝本:新井英樹『定本 宮本から君へ』(太田出版)


    【今回のトピック】感謝本の見つけ方は2パターン/第3の感謝の道/著者連載デビューの「私小説」的作品/熱意はあれどすべて空回りする主人公/24歳、慣れない経営のさなかで読んだ/メンター・恩師不在の人生/ モーレツサラリーマンらから匂い立つ人間くささ/「これが会社なのか!」/モブにも人生の流れるマンガ/主人公・宮本と同い年の時に読めた/  東池袋の雑居ビルに構えた最初のオフィス/深夜の慣れない経理作業/まったく同じ座標に宮本がいた!/サラリーマンにはサラリーマンのかっこよさ/人生を伴走してくれていたキャラクター/残業がダメになる前の電通の風景/最高に台なし故に最高な定本版エピローグ/「人間は感動するために生きている」/感謝させてくれてありがとう

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    29 分