エピソード

  • 詩人大使が見た夢 中條忍『ポール・クローデルの日本』
    2026/03/30

    63

    今回の感謝本:中條忍『ポール・クローデルの日本 〈詩人大使〉が見た大正』(法政大学出版局)

    ポール・クローデル 著 /奈良道子 訳『孤独な帝国 日本の一九二〇年代』(草思社文庫)

    【今回のトピック】法政大学出版局いい本多い/ポール・クローデルって知ってる?/詩人×外交官/パリ郊外。人口400名の小さな村で生まれる/暗い森と奇岩たちが彩る魔境/彫刻家の姉・カミーユ、ロダンに弟子入り/ロダンのハラスメントで精神を病む/東洋へのあこがれが/映画『カミーユ・クローデル』、U-NEXTで見れます!/当時の科学主義的なパリで詩に目覚める/近代化への反逆としての象徴詩/「感覚のすべての錯乱」by ランボー/マラルメの詩の教室「火曜会」/外交官の夢のためパリ大で法学を/ノートルダム大聖堂で聞いた聖母讃歌で覚醒/詩、法律、カトリシズム/首席で外交官試験に合格/1898年、旅行で念願の日本へ/東照宮を冥界の入り口、森の中の黄金の方舟に見立てる/西洋と東洋を結びつけながら比喩を駆使/マラルメ=描写禁止、現象が意味するものを比喩で描く/1921年、とうとう日本大使として来日/「詩人大使やってくる!」と新聞で報じられる/横断的・学際的知識人の時代/「日本人の心の底を知りたければ、ものの「ああ…!」を知るべし」/日本国内で俳句を嗜んだ最初の西洋人/漢字の部首から影響を受け、詩にスラッシュを入れまくる/画家・冨田溪仙とコラボした豪華本/「劇では何かが起こり、能では誰かがやってくる」/過ぎ去った時間へのまなざし/日本を舞台にした戯曲「女と影」への芥川によるキレキレな批評/中野重治、僻みっぽくクローデルを批判/外交官としては何をやった?/軍縮と「孤独な帝国」ニッポン/仏領インドシナ時代/渋沢栄一と日仏会館をつくる/「日本人は貧乏だが高貴だ」/現代日本は文化的ナラティブが苦手/先崎彰容の高市首相批判/政治・経済・文化/教養=横断的な知/教養が存在していたのは昭和まで?/応接間の百科事典と全集/クローデルが本国に送り続けた書簡の文学性/国際関係上、今こそ「詩人大使」が必要では?▼番組への感想、メッセージ、あなたの感謝本をぜひお送りください!https://forms.gle/jSZMtD58zpaD3gzH9

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    51 分
  • 家事、生きる手立ての技術と文化
    2026/03/23

    62

    今回の感謝本:小林ケンタロウ『とびっきりの、どんぶり』(文化出版局)島津修『いちばんくわしい魚のおろし方と料理』(成美堂出版)長谷川あかり『のせごはんとかけごはん』(主婦と生活社)ウー・ウェン『料理の意味とその手立て』(タブレ)

    【今回のトピック】なぜ武田は創作術系の本に惹かれるのか/創作現場に哲学が宿るのは日本的?/保坂和志『小説の自由』のおもしろさ/メイキングへの関心/ジャッキー・チェンの映画のNG集/Yaejiのスタジオツアー/作り方=その人が編み出した世界との関わり方/原点は福音館書店『工作図鑑』/子育てと家事労働の中での戸惑いと知恵熱/本ってどう読むんだっけ/テクネー(技芸)の側の人/自分の知のあり方を見つめ直す/生活の中で作ることと知ることがセット/それって料理では?/1日5食・4000kcal摂っていた高校球児時代/上京時に母から送られたケンタロウのどんぶり本/実家からの定期便に入っていた米と缶詰め/衝撃だったカレー蒲焼き丼/料理することで味わう能力も上がる/18歳で初めて食べた本格的なガパオのおいしさ/もっとおしゃれなものを作りたい!/手間かける時間はないが会得した技術は使いたい/島津修『いちばんくわしい魚のおろし方と料理』/魚裁きはDNAによるデザインをリバースエンジニアリングする行為/好きなのはヒラメの5枚おろし/近年もっとも女性からの支持を集める料理研究家・長谷川あかり(武田調べ)/材料少、工数少、ちょっとした意外性のおいしさ/隠し味と取り合わせ/お気に入りの鮭とさつまいものわさびクリーム煮/北野映画における暴力と哀しみ/「リュウジ、信じてるからな」現象を分解してみる/リュウジと長谷川あかりの通奏低音/シンプル、工数少、うま味重視、刺激重視/リュウジによる酒蒸しハンバーグ再現動画で明らかになったこと/ミニトマトとグルタミン酸/最新刊『のせごはんとかけごはん』/空前ブームの「ぽいぽいつくねとしゃきしゃき野菜のまぜごはん」/表紙のツナ入りおふとんかけごはんが時代を越えてつながった!/ウー・ウェン『料理の意味とその手立て』内のエッセイ「生きる手立てを持つ」 /家庭料理において大切なのは知恵だ、の一言に救われる/化粧品会社におけるレシピのあり方/AIで作曲してみた結果/神経美学の論文をプロンプトの隠し味とする/ミン・ヒジンがXGをプロデュースしたら?/料理研究家とシェフの違い▼番組への感想、メッセージ、あなたの感謝本をぜひお送りください!https://forms.gle/jSZMtD58zpaD3gzH9

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    50 分
  • エンタメ小説のおもしろさとはなにか?
    2026/03/16
    61

    今回の感謝本:

    【今回のトピック】楽しみのために本読んでる時間ある?/いったん純文学・エンタメでわけるよ/エンタメ小説大好き廣田/エンタメ・純文学の区分けは出版社の組織構造から/ゼロ年代文学の越境性/メフィスト賞出身の作家たち/ミステリやSFの手法が純文学に持ち込まれる/先駆者としての村上春樹/不良債権としての文学/他ジャンルの書き手が純文学に登場/J文学 by 佐々木敦/舞城王太郎という一番星/辻村深月作品を通っていなかった武田/教え子たちから薦められた『かがみの孤城』/2010年代に各社がヤングアダルト的な文庫レーベルを新設/廣田、電通時代にダッシュエックス文庫をCDとして担当/おすすめは山形石雄『六花の勇者』/カルト宗教がテーマの東崎惟子『君を狂気と呼ぶのなら』/「おれ、けっこう好きなんすよ!」/出張先で一気読み/このミス大賞文庫グランプリ受賞作、四島祐之介『アナヅラさま』/ぎこちなさとドライブ感の融合/ミステリにおける死体処理の問題/禁じ手によって完全犯罪を成立させる/ミステリ小説のおもしろさとはなにか/令和のミステリにはヘンなのが多い?/ #BookTokの盛り上がり とノエル・W・イーリ『アンドレアを呼んで』/3人の被害者たちの語り/トリック以上にナラティブが斬新/探偵と推理のパターンは出尽くしているのではないか?/謎解き×別レイヤーのおもしろさのかけ算/全エンタメジャンルにミステリ、ホラー、SFの文法が侵食する時代/ジャンルと技術のクロスオーバー/いつからみんなが伏線回収というワードを使うようになったのか/カズオ・イシグロとミステリー/女性蔑視、結婚詐欺と批判される国民的作家・村上春樹/春樹と美少女ゲーム/世界文学として注目される国内女性作家たち/現代メディア環境下での文学の生き延び方

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    38 分
  • タブー視された哲学者を辿ったら現代につながった 杉山亮『井上哲次郎と「国体」の光芒』
    2026/03/02

    #60

    今回の感謝本:清水唯一朗『原敬 「平民宰相」の虚像と実像』(中公新書)水野博太 『「支那哲学」の誕生 東京大学と漢学の近代史(東京大学出版)杉山亮『井上哲次郎と「国体」の光芒 官学の覇権と〈反官〉アカデミズム』(白水社)

    【今回のトピック】ずっと大正時代が気になる廣田/初の平民出身の首相・原敬/江戸=儒学、明治=西洋の学問/南部藩校の系譜・作人館/北寮=西洋、南寮=儒学/上京後、学校になじめずカトリックの宣教師から学ぶ/江戸と西洋、教養のハイブリッド/清仏戦争時代に外交官に/現代にはいないタイプのエリートたち/問い:江戸末期の学問的素養と知性はいつどこで消えたのか?/当時は漢学=儒学が正統/ペリー来航から知の変革が始まる/佐久間象山と横井小楠/実学は西洋、道徳は儒学/西洋の学問を翻訳した西周/学問を宗教や道徳から切り離すための百学連環/明治10年、開成学校と東京医学校が統合され東京大学誕生/加藤弘之、東大のプログラムを進化論をイメージに構築/本日のメイン・井上哲次郎!/後にタブー視され井上は何をやらかしたのか/形而上 by 哲次郎/現象即実在論=目に見えないものも実在するという考え /加藤 VS 井上の哲学風政治ゲーム/軍部にとって都合のいい現象即実在論の勝利/哲次郎、教育勅語を哲学的に裏づけようと『勅語衍義』を著す/近代以降の御用学者の祖/民主主義は天皇崇拝のために必要という謎ロジック/儒学を哲学に変える/哲学=考える、儒学=身につける/「日本にも哲学があったんだ!」というトンデモ論文「日本陽明学派之哲学」/それを再評価した三島由紀夫/哲次郎、漢学者にビーフをしかけて嫌われる/国体を形成するための思想的裏づけへ/早稲田に尖った右派の研究者集まる/東大=科学指向、唯物論的/早大=ハードコアな日本論/井上が嫌悪したキリスト教と内村鑑三不敬事件/「国家神道は宗教ではない。政治哲学だ!」/1910年のおもしろ事件・千里眼事件/当時盛り上がっていた変態心理学/超常現象を研究していた東大の福来友吉/透視能力を持つ御船千鶴子の実験に哲次郎も立ち会う/ねつ造疑惑で友吉、東大を事実上追放/哲次郎、南方熊楠と戦う/哲治郎「三種の神器のうち鏡と剣は失われて久しい」→不敬事件へ/不敬のブーメラン/感謝本3連コンボ/井上哲次郎を扱うこと自体がタブー/三島由紀夫「革命哲学としての陽明学」で自決に至る思想を表明/感謝ポイントを探すもバッドエンドに……/戦後教育のせいで見えづらい「国体」とその中心/やっぱり今って、当時と似てない?/右派左派のタグだけで議論することの貧しさ/民族主義団体・一水会のまっとうさ/左右でも上下でもなく「奥」を意識したいね/西洋概念を二字熟語に翻訳した当時の研究者たちの凄み/哲次郎には感謝が足りなかった?/次回、さらなる大ネタが? 

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    1 時間
  • なぜ、なんのために書くのか 津村記久子『ふつうの人が小説家として生活していくには』
    2026/02/23

    #59

    今回の感謝本:

    津村記久子『ふつうの人が小説家として生活していくには』

    【今回のトピック】毎年最後の授業ではなんかいいこといいたい/歴史は繰り返さないが韻を踏む/母校の教壇に立つということ/若者の悩みは二項対立しやすい/趣味と仕事どっちを選ぶか/授業で流した舐達麻・バダサイのMC/芥川賞受賞作家・津村記久子さんのデビュー20周年インタビュー集/聞き手が夏葉社代表の島田潤一郎さん/シンプルだからこそ目を引く帯の惹句/この番組の裏テーマ=武田の書き方研究/氷河期世代当事者の語る生活と創作の切実さ/パワハラでやめた1社目/祖母の看病と小説執筆/定時退社して映画みて帰る、それだけで十分楽しい/新宿紀伊国屋帰りに食べる水山のちゃんぽんうどん/夜中の2時に起きて執筆しまた寝るスタイル/サッカーのインテリジェンス、ボールタッチ、ボディバランス、年老いても衰えないものは?/小説家志望だった島田さんならではの切実な問いかけ/好きなものを深く掘ることだけを続けてきた津村さん/中3でたどり着いたハスカードゥ/「見つける力」/好きなものを深く掘ることには努力も才能も必要ない/掘って出会った知が連なり「教養のようなもの」をつくる/武田の提唱する知識の鳥居論/教養と文脈が軽視されてる現代社会/自律・自立と創作/ハンバーガーとコーラを自作することで世界が変わる/インディビデュアルであるために/創作論は属人的/映画監督と料理人とラッパー/方法論論者にならないために/「武田さんは武田さんをもっと観察した方がいいっす」/つまらなさを受け入れる/ひらめきの打率/でもやるんだよ、好きだから/やってる間のつまらなさ/70点以上を出し続けられること/鈍器本から逃げ出したい/読み手にとって価値ある行為なのか?/俺視点からは入り客視点でまとめるのが編集/草野球の観客をよろこばせること/もし、廣田が武田の担当編集だったら─/タイラー・ザ・クリエイターの創作論/執筆はただの作業/内言語に耳を傾けよう/本当におもしろいことは、本当にいやなこと

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    1 時間
  • 「おもしろさ」を言語化してみる
    2026/02/16

    #58

    【今回のトピック】なぜ人は選挙速報を見るのか/選挙は大きな物語?/おもしろいとはなにか/圧倒的共時性/選挙特番を録画して見ることはない/共時性が祝祭性を生む?/バッド・バニーのハーフタイムショー/パロールとエクリチュールから考える/格闘技はリアタイコンテンツ/本は時間が経つほど意味を持つ/おもしろさ2段階説/ラッスンゴレライとは何だったのか/ガートナーによるハイプ・サイクル/エンタの神様=TikTok/呂布カルマのお笑いバース論/地と図で読み解くタイミング論/笑いと風土/退屈な本の中におもしろさを見出す方法/付箋は「へ〜」という意外なポイントに貼る/「へ〜」を「なるほど!」に変える文脈をdig/「へ〜」から生まれた問いを新たな「へ〜」で回収し「なるほど!」に繋ぐ/緊張と弛緩と参加意欲の三角形/おもしろい本は案外少ない/推理小説的に話を進める/ひとつの事象を掘ると生まれるあらたな問い/いい本=書いてあることをしたくなる本/逆接をどこに置けるか/編集の基礎スキル=逆張り/マルボロ・ブラックメンソール誕生秘話/マーケと編集の距離感/マジックワード化する編集/編集を秘術ではなく技術として語る/一般論に詳しくあれ!

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    41 分
  • 禁断の書を巡る歴史大河ドラマ パトリック・ヴェイユ『大統領の精神分析─フロイト幻の著作「ウィルソン」の真実』
    2026/01/19
    #57

    今回の感謝本:パトリック・ヴェイユ 著、大嶋厚訳『大統領の精神分析─フロイト幻の著作「ウィルソン」の真実』


    【今回のトピック】芥川回に続く1920年代のお話欧米版/英題『The Mad Man in the White House』/第一次大戦期の米大統領・ウッドロウ・ウィルソン/アメリカ精神医学会(APA)によるゴールドウォータールールとは/主人公はウィリアム・ブリット/外交官でジャーナリストで小説家。ウィルソンの側近のひとり/フロイトにウィルソンの精神分析を依頼した張本人/アメリカ=モンロー主義により「欧州なんて知らんがな」/ドイツの無制限潜水艦作戦/国連創設とブリットの策略/理想主義に執着していたウィルソン/世界的分断を予感していたブリット、メディアに告発/ケインズ『平和の経済的帰結』での予言/米でフロイトの名がバズる/疲れて小説家になったブリット、フロイトと仲良しに/「ウィルソンの精神分析本出しません?」/ルーズベルトに招聘され現場復帰するブリット/スターリンにウォッカ50杯飲まされる/協力者のソヴィエト人の相次ぐ死/ナチの捜査対象になったフロイト救出作戦/1967年、満を持して出版かと思いきやフロイトの娘が拒否/フロイトの弟子・ライクの序文をつけ無理矢理出版/その他の弟子たちブチギレ/生原稿を見てみると…/トランプ政権と重ねてみると?/ブリットは何と戦い何を目指していたのか/フロイトとコカインと数秘術

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    46 分
  • 創作を続けるすべての人へ 熊倉献『ブランクスペース』
    2026/01/13

    #56

    今回の感謝本:熊倉献『ブランクスペース』(ヒーローズ)

    【今回のトピック】マンガを読んでこなかったふたり/子育てを理由に○○できないっていいたくない/UFCのゲームを異常にやり込んでいた武田/2歳の娘の取得した「パパじゃま」/本が読めなくなった19歳の夏/中野のまんだらけで出会った古谷実『シガテラ』/創作にまつわる暴力と希望の物語/ネタバレしないで語るのむずくない?/構造を理解ができれば見えない道具を作れるという特殊能力/図書館通いのガールミーツガール/坂口安吾、西東三鬼、三島由紀夫、平出隆、中澤系……膨大な文学のオマージュ/撃つことのできる透明な空想の銃/舞台は多摩東部の架空の町・空代市/想像力が人を殺めかねないというテーマがそのまま現れる/見えない恋人はほんとうに恋人なのか/虚構による危機に虚構で対抗/虚実を越えたキャラクターたちによる大団円/空白、コマ割、マンガでしか描けないラストシーン!/書物全体への感謝があふれ出す/捨象することで得られるリアル/NHK「ねほりんぱほりん」をつくっていた廣田/匿名だからこそ語れるリアル/「なんで?」ではなく「そんで?」という問いかけ/武蔵野の偶然/創作を志したことのあるひと全員に激しくおすすめ

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    36 分