『山本周五郎「ひやめし物語」』のカバーアート

山本周五郎「ひやめし物語」

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山本周五郎「ひやめし物語」

著者: 山本 周五郎
ナレーター: 遠藤
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このコンテンツについて

<内容紹介>
山本周五郎は「文学には“純”も“不純”もなく、“大衆”も“少数”もない。ただ“よい小説”と“わるい小説”があるばかりだ」を信念とし、普遍妥当性をもつ人間像の造形を生涯の目的とした作家で、時代小説を中心に沢山の作品を残しています。
その作風は今なお古臭さを感じさせず、繊細に描かれた人の心の機微や人情に、思わず笑わされたり、胸を打たれたりする魅力に溢れています。

<あらすじ>
大四郎は二十六歳になる柴山家の四男坊であり、思わしい養子の話もなければ、すでに分家した次兄には家禄を分けてしまっているので、家督を継いだ長兄からすれば厄介者の部屋住である。縁が無ければ、一生冷や飯で終わるより仕方がないのである。だが、大四郎は格別それを苦にしておらず、呑気者揃いの柴山の家族もまた、積極的に彼について心配するようすがなかった。
だが、その大四郎が一人の女性に惚れ込んだ。道楽の古本あさりをしている時に出会った彼女に一目ぼれだった。
家に帰るなり母に相談し「私も二十六になったし、もう嫁を貰っても早すぎはしないと思うんですが」と切り出すが、母も大四郎が四男坊の冷飯であることを悟ってあまり前向きな言葉を言えずにいた。そして、母の表情から大四郎もそれを察した。
ところがある日、帰って来た三男から聞いた話は意外なものであった。その、大四郎が一目惚れした娘の方が、大四郎を見染めたというのである……

<山本周五郎(やまもと・しゅうごろう)>
1903~67年。小説家。山梨の生まれ。本名・清水三十六(さとむ)。名は生まれ年からつけられ、筆名は東京で徒弟として住み込んだ質屋「山本周五郎商店」にちなんだ。20代前半に作家活動を始め、39歳の時『日本婦道記』が直木賞に推されたが受賞辞退。その後も多くの賞を固辞する。江戸の庶民を描いた人情ものから歴史長編まで作品は数多い。代表作には、「樅(もみ)ノ木は残った」「赤ひげ診療譚」「おさん」「青べか物語」「さぶ」などがある。1987年9月には、「山本周五郎賞」が新潮文芸振興会により設定された。

©2018 PanRolling
アジア 文芸小説

山本周五郎「ひやめし物語」に寄せられたリスナーの声

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ナレーション
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ストーリー
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これだから、山本周五郎さんにはまってしまう。

山本周五郎さんの物語は、いつでも心をほっこりさせてくれる。おおらかにのびのびと育つということは、何にも増してそれ自体が、宝なのだなあと感じた。

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武家というもの

武家においての長子以外の子の悲哀、そこに恋心が絡んで、はたしてどうなることやら、と。

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余韻が良いです

山本周五郎作品の、世の中の仕組みの狭間に入ってしまっていながら、時には悲哀を感じながらも、なんとか自分を見失わずに、正直に生きている者たちへの温もりのある物語は、大好きです。今の社会にも通じるものがあります。

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幸せに生きられる人

というのが自分の身近にもいる。ちょっとした損得にかまけている自分とは大違いの人たちだ。とても清々しいストーリーで`主人公が大好きになった。ナレーションはこの小説にぴったりですばらしかった。

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