あやかしの鼓
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ナレーター:
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西村 健志
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著者:
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夢野 久作
このコンテンツについて
「あやかし」という名前はこの鼓の胴が世の常の桜やつつじとちがって「綾になった木目を持つ赤がし」で出来ているところからもじったものらしい。同時にこの名称は能楽でいう「妖怪(アヤカシ)」という意味にも通っている。
この鼓はまったく鼓の中の妖怪である。皮も胴もかなり新らしいもののように見えて実は百年ばかり前に出来たものらしいが、これをしかけて打ってみると、ほかの鼓の、あのポンポンという明るい音とはまるで違った、陰気な、余韻の無い……ポ……ポ……ポ……という音を立てる。
この音は今日迄の間に私が知っているだけで六、七人の生命を呪った。しかもその中の四人は大正の時代にいた人間であった。皆この鼓の音を聞いたために死を早めたのである。
これは今の世の中では信ぜられぬことであろう。それ等の呪われた人々の中で、最近に問題になった三人の変死の模様を取り調べた人々が、その犯人を私――音丸久弥と認めたのは無理もないことである。私はその最後の一人として生き残っているのだから……
私はお願いする。私が死んだ後にどなたでもよろしいからこの遺書を世間に発表していただきたい。当世の学問をした人は或は笑われるかも知れぬが、しかし……
楽器というものの音が、どんなに深く人の心を捉えるものであるかということを、本当に理解しておられる人は私の言葉を信じて下さるであろう……
夢野久作
日本の小説家、SF作家、探偵小説家、幻想文学作家。1889年(明治22年)1月4日-1936年(昭和11年)3月11日。他の筆名に海若藍平、香倶土三鳥など。現在では、夢久、夢Qなどと呼ばれることもある。福岡県福岡市出身。日本探偵小説三大奇書の一つに数えられる畢生の奇書『ドグラ・マグラ』をはじめ、怪奇色と幻想性の色濃い作風で名高い。またホラー的な作品もある。(c)2017 Pan Rolling
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実写化するとしたら
ちょっと上の世代なら大塚寧々? 若村真由美?いかにもつきすぎる、檀れい、常盤貴子だと鞭と合わない、木村多江は歳下を弄う感じではないし
うーん、実際に30代前後ならだと、ビジュアルだと菜々緒、雰囲気だと門脇麦とか小松菜奈かなぁ
透き通るように白い肌、黒い着物、言動の振り幅、あ、ちょっと上の世代だけど、今朝ドラに出ている平岩紙良いかも!年齢不詳で、外からは分かりにくい妖しさ、真っ赤な紅を指してほーっほほほほほ、て言わせてみたい、なんて想像しながら聴いてました
こんなミーハー全開になって言うのもアレですけど、ナレーション粘りの強い発声で過剰な演技、アニメっぽく感じてちょっと苦手でした、もっと粘りうねりのない普通の声で読んで欲しい
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